横浜ゴムの24年12月期第1四半期連結決算(IFRS)は、売上収益は2524億1900万円で前年同期比23・5%増、事業利益は248億6100万円で同91・0%増、営業利益は267億5300万円で同102・6%増、四半期利益は197億9600万円で同104・0%増となった。売上収益、事業利益は24年度第1四半期ベースで過去最高を達成した。
事業利益の増減要因は、タイヤ事業では為替差で25億円、原料価格で20億円、販売量で3億円、物流費等で36億円、製造原価で4億円、固定費で6億円、YOHTで15億円、YーTWSで38億円の増益要因となり、前年仮需の39億円、価格/MIXの1億円が減益要因となった。さらにMBで7億円、その他で3億円の増益要因となり、前年比で118億円の増益となった。
セグメント別に見ると、タイヤ全体の売上収益は2267億2000万円で同26・2%増、事業利益は233億5500万円で同85・8%増となった。新車用タイヤでは、中国での日系自動車メーカーの販売不振の継続や国内の一部自動車メーカーの減産による影響はあったが、値上げや円安が寄与し、売上収益は前年同期を上回った。市販用タイヤは、国内は昨年4月の値上げによる駆け込み需要の反動があり減少した。海外は中国、インドなどアジア地域で販売を伸ばした。この結果、タイヤの売上収益は1463億円で前年同期並みとなった。
OHT(オフハイウェイタイヤの略)では、YOHTの売上収益は379億円で同14・1%増、事業利益は58億円で同35・9%増となった。欧州、新興国で販売を伸ばした。それにY―TWSの売上収益は426億円が加わり、OHT全体の売上収益は前年同期を大きく上回った。
MB(マルチプル・ビジネス)セグメントの売上収益は237億6800万円で同5・5%増、事業利益は13億7000万円で同115・8%増となった。
ホース配管事業の売上収益は自動車向けホースは北米の値上げ効果などにより堅調に推移したが、建設機械向けなどの油圧ホースは需要低迷により販売は振るわず、前年同期を下回った。
工業資材事業は、コンベヤベルトでは顧客の一時的な在庫調整の影響を受けたが、海洋商品では海外を中心に販売を伸ばしたほか、民間航空機向け補用品の販売も好調に推移したことにより、売上は前年同期を上回った。
24年12月期通期業績予想は変更はなく、売上収益は1兆600億円で同7・6%増、事業利益は1150億円で同16・0%増、当期利益は745億円で同10・8%増を見込んでいる。
2024年05月14日