自動車部品事業は25%増益 バンドー化学の24年3月期

2024年05月16日

ゴムタイムス社

 バンドー化学の24年3月期連結決算(IFRS)は、売上収益が1082億7800万円で前期比4・5%増、コア営業利益は75億8400万円で同12・6%増、営業利益は77億7200万円で同5・9%減、当期利益は61億8000万円で同8・0%増となった。
 高機能エラストマー製品事業で減損損失を計上したことにより営業利益は減益となったものの、売上収益、コア営業利益及び当期利益は過去最高を記録した。
 セグメント別では、自動車部品事業の売上収益は532億8200万円で同期比8・3%増、セグメント利益は41億1100万円で同25・0%増となった。
 自動車部品事業の国内においては、自動車生産台数が回復基調で推移したが、同社製品採用車種の減少で補機駆動用伝動ベルトおよび補機駆動用伝動システム製品(オートテンショナなど)の販売が減少した。
 海外においては、中国で景気減速の影響は受けるも、自動車生産台数は前年度を上回る状況で推移し、補機駆動用伝動ベルトなどの販売が増加した。欧米においても補修市場向け製品の販売が増加した。
 また、アジア地域においても四輪・二輪車メーカーの生産は総じて回復傾向にあり、補機駆動用伝動ベルト、補機駆動用伝動システム製品及びスクーター用変速ベルトなどの販売が増加した。  

 産業資材事業の売上収益は366億7200万円で同3・7%増、セグメント利益は34億9200万円で同8・5%増となった。
 一般産業用伝動ベルトについては、国内では民間設備投資の減少により産業機械用伝動ベルトの販売が減少した。海外においては欧米で産業機械用伝動ベルトの販売が減少し、中国では農業機械用伝動ベルトの販売が減少した。
 運搬ベルトでは、国内でコンベヤベルトおよび樹脂コンベヤベルト(サンライン)の販売が増加した。
 高機能エラストマー製品事業の売上収益は137億6900万円で同6・9%減、セグメント損失は1億5100万円(前年同期はセグメント利益3億5900万円)となった。原材料調達価格の高騰の影響もあり損失となった。
 機能フイルム製品は、工業用フイルムの販売が減少した。精密機能部品は、当社製品採用機種の減少により高機能ローラおよびブレードなどの販売が減少した。  ロボット関連デバイス事業、電子資材事業および医療機器事業などその他事業の売上収益は53億5200万円で同1・6%増、セグメント利益は7300万円で同23・3%増となった。  

 25年3月期通期業績予想は、売上収益1100億円で同1・6%増、コア営業利益82億円で同8・1%増、営業利益96億円で同23・5%増、当期利益65億円で同5・2%増を見込んでいる。

関連キーワード: ··

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー