三菱ケミカルグループは5月20日、スペイン・AEROX社との共同研究開発契約(JRDA)に基づく共同研究を通じて、植物由来のポリカーボネートジオール「BENEBiOL(ベネビオール)」がAEROX社の風力タービンブレード用コーティング剤「AROLEP940シリーズ」のポリウレタン原料として採用されたと発表した。
風力タービンブレード用コーティング剤にベネビオールが採用されるのはこれが初めてとなる。
ベネビオールは世界に先駆けて同社グループが開発した植物由来のポリカーボネートジオールで、主にポリウレタン樹脂の主原料として使用している。今回採用になった AEROX社の「AROLEP940シリーズ」は、ブレードの中でも特に雨風の侵食を受けやすいリーディングエッジ(回転翼の先端)の保護のために使用するコーティング剤となる。
ベネビオールを使用することで従来品よりも優れた耐久性が得られ、雨風による浸食を受けやすい洋上風力発電で使用するブレードにおいても極めて高い耐侵食性を発揮し、メンテナンスの頻度やコストを抑えることができると期待されている。
同社グループは今後もベネビオールの展開を通じ、高付加価値な製品を提供するとともに、サステナブルな社会の実現に貢献していく。