東ソーは5月22日、都内で経営概況説明会を開き、桒田守社長が23年度業績並びに24年度業績見通し、VISION2030について説明した。23年度業績は「石炭を中心とした原燃料価格の下落を主要因として営業利益は798億円と前年度比52億円改善したが、半導体や電子部材向け製品需要、クロルアルカリ製品の市況低迷により、当初予想950億円から152億円の未達となった」(桒田社長)と指摘した。
24年度の業績見通しは売上高1兆900億円、営業利益1000億円を計画。需要回復や昨年度のトラブル要因の解消による数量増を見込み、営業利益は前年度比202億円のプラスを予想する。セグメントでは石油化学やクロル・アルカリ、機能商品は中計目標には未達を予想するも、エンジニアリングは旺盛な水処理プラントの建設需要により中計目標は過達(88億円)と予想する。
VISION2030では、2030年度にスペシャリティ製品の営業利益1000億円を目指し、各事業で能力増強を進める考え。スペシャリティ製品に含まれるCR(クロロプレンゴム)は、24年3月にCNF(セルロースナノファイバー)を複合化したグレード「スカイプレンSGシリーズ」の販売を開始した。同グレードは、パートナー企業のバンドー化学の伝動ベルトに採用されている。その他でも新グレードや用途開発を加速し、販売拡大を目指していく。
クロロプレンゴムについては現在能力増強を検討中。生産能力は従来比で60%向上する。桒田社長は昨年の
2024年05月22日