レゾナックは5月28日、丸紅と同社の2社が、フィンランドのバイオマス燃料製造会社であるNeste Corporation(Neste)とともに、レゾナック大分コンビナート(大分県大分市)におけるバイオマス原料由来のエチレンやプロピレンなどの製品製造に向けた協業を開始すると発表した。同協業は、カーボンニュートラル化に向けて国内外で高まっているバイオマス製品の需要に応えるもので、2024年6月よりバイオマス原料の使用を開始する。
同協業では、Nesteが製造したバイオマス原料「Neste RE」を、レゾナックがエチレンプラントを有する大分コンビナートに供給する。Neste REは、使用済み植物油や残渣油など再生可能な原材料から製造される。大分コンビナートは多様な原料を使用する能力があることが特徴で、これまで石油由来原料を使用していたが、同協業により、原料の一部をさまざまなバイオマス原料に置き換えることで、温室効果ガスの排出量削減に貢献する。
同社、丸紅、Nesteの3社はそれぞれISCC PLUS認証を取得しており、同制度に基づくマスバランス方式を用いて、同社、Nesteはバイオマス認証を付与した製品を製造・販売し、丸紅は同協業のサプライチェーン構築における物流マネジメントを担う。
同社は、「2050年カーボンニュートラル化」に向けて、2021年に2030年の温室効果ガス排出量削減目標を、「2013年比30%削減」と設定している。今後も、カーボンニュートラル化に向けてあらゆる選択肢を検討し、2050年カーボンニュートラル社会の実現への貢献を目指す。
丸紅は、バイオマス原料由来の持続可能な航空燃料(SAF)や船舶用バイオ燃料などの再生可能原料由来燃料の取り扱いも開始しており、石油・石油化学産業のバリューチェーンにおけるカーボンニュートラル化に貢献していく。
2024年05月30日