東レインターナショナル アップサイクル事業進出

2024年06月17日

ゴムタイムス社

 東レインターナショナルは6月13日、同社グループが定める「サステナビリティ・イノベーション事業」の推進を目的として、同月より廃棄物削減を目指したアップサイクル事業に進出することになったと発表した。
 このたび、同事業の根幹を担うアップサイクルブランド「TSUTSU(ツツ)」を立ち上げ、そのプロダクトの第一弾となるアンブレラ製品の販売を開始する。
 アップサイクルの具体的な背景として、同社が請け負う縫製品を仕立てるまでの製造工程や、流通段階で発生する衣料用ナイロン6の余剰生地(ロス)を活用し、同社が企画・販売をするプロダクトの生地として転用、廃棄物の削減に努める。
 これは、アパレル製品の生産ラインを有し、かつ素材メーカーである東レと密接な関係にある同社だからこそ、手がけられる事業となる。
 第一弾プロダクトであるアンブレラ製品では、「折り畳み傘以上、長傘未満」サイズのオリジナルのデザインを開発し、軽量・高強度・高耐久であるカーボンファイバーを傘骨に採用した。これにより、8本骨でありながら重量は約230g。さらに、傘地部分が古くなったらユーザーご自身が簡単に取り換え可能な仕様にすることで、ロングライフ性を実現している。
 同社グループは1926年の創業以来、素材には社会を変える力があるという信念のもと、世界が直面する「発展」と「持続可能性(サステナビリティ)」の両立をめぐるさまざまな難題に対し、革新技術・先端材料の提供によって、社会に貢献することを会社の基盤として歩んできた。そうした中で、これまで以上にサステナビリティの重要性を強く認識し、2018年7月に「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」を発表した。また、同社は、同社グループのサステナビリティ・ビジョンに基づき、環境に配慮した素材の積極的な活用や、ロングライフを実現する自社縫製品の企画・開発に取り組んでいる。
 同社は、歴史ある東レの素材を最大限に活用し、これまで築いてきたサプライチェーンとその技術を活用することでプロダクトを生み出すことで、同社にしかできない廃棄物削減と、循環型社会の実現に貢献する。

第一弾プロダクトアンブレラ製品

第一弾プロダクトアンブレラ製品

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー