日本ゴム工業会第32回幹事会詳報 ナフサ価格は高止まり続く 原油・ナフサの価格動向

2024年06月24日

ゴムタイムス社

 日本ゴム工業会は6月7日、経団連会館とWEBによる併催で第32回幹事会を開催した。冒頭、幹事会に先だち行われた理事会の役員改選で日本ゴム工業会会長に再任された清水隆史会長(TOYO TIRE社長)があいさつに立った。清水会長は「会長として2期目の任期を迎え、改めて会員の皆様の負託に応えるべく責任を果たしたい。また、西井英正副会長、東正浩副会長、山石昌孝副会長にも留任いただいた。大変心強い限りだ。これまで同様、3人の副会長と力を合わせて運営にあたりたい」と抱負を述べた。
 国内では自動車の認証不正に伴う自動車生産停止の影響で、今年3月のゴム製品生産は軒並み前年同期を下回っている。また、海外に目を転じるとロシア・ウクライナ戦争の長期化やイスラエル・ハマス戦争、緊迫化する中台問題など世界レベルで同時に多発し、同時に絡み合う複合危機の時代を迎えている。そうした環境下において清水会長は「我々ゴム製品業界は、これら様々な課題に対し取り組みの手をひと時も緩めるわけにはいかない」と指摘した。
 さらに国内では人口減や高齢化と人手不足の構造的な問題を抱えるほか、脱炭素社会の実現を目指すグリーントランスフォーメーション(GX)への対応も求められる。清水会長は「これらの大きな課題も発想の転換によっては、チャンスとなり得るだろう。我々はこれら課題を技術と社会両面でイノベーションを起こすきっかけとし、解決につなげていかないといけない」とし、「課題を克服し、持続可能な社会を実現するために、当会としてどのような活動が必要かを会員の皆様と一緒に考えたい。そのためには、皆様の意見や要望が欠かせない。当会の活動に対しどうか忌憚のない意見や提案をお願いしたい」と挨拶を終えた。
 幹事会では「ゴム製品の生産および輸出入概況報告」「労務委員会関係事項」などが報告された。

原油価格 平均約78ドル
資材関係事項
 ◆原油価格の推移
 24年の原油相場の平均は、WTI(ニューヨーク先物相場)は

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