旭化成ファーマが実証実験開始 メディカルほねチェック

2024年06月20日

ゴムタイムス社

 旭化成ファーマは6月18日、骨粗鬆症の疾患啓発活動「骨検(ほねけん)-骨にも検診プロジェクト-(骨検)」などの取り組みから得た知見を活かして、骨密度検査(DXA検査)を希望する方と、検査を受け入れている医療機関をマッチングするWebサービス「メディカルほねチェック」の開発を進めており、本年6月より杉並区の一部医療機関での実証実験を開始したと発表した。
 「メディカルほねチェック」は、日本国内に居住する20歳以上の方で、杉並区の参加医療機関に足を運ぶことが可能な方であれば、どなたでもご利用いただけるサービスとなる。
 同社は、「100歳まで自分の足で歩く社会の実現=Bone100プロジェク」の一環として、骨粗鬆症の疾患啓発サイト「骨検」の運営のほか、40歳以上の同社従業員とその配偶者を対象にDXA検査の費用補助を行い、骨の健康を見守る取り組みを続けてきた。
 2020年より続けているこの取り組みを通じて「どこで骨密度の検査をしてもらえるのかわからない」「検査を受けたいけれど、断られないか心配」「検査を受けたい理由をうまく説明できるか不安」といった医療機関へのアクセスの難しさや検査申し込みのハードルといった課題が明らかになった。これらの課題を解決するために、同社はWebサービス「メディカルほねチェック」を提供し、より骨密度検査を受けやすい環境をつくることに貢献したいと考えている。
 今回の実証実験を通じてサービスの利用状況を分析し、改善を図った上で、対象エリアを拡大した事業化を目指す。
 日本では、骨粗鬆症の患者がおよそ1280万人存在するといわれている。しかし、骨粗鬆症は痛み等の自覚症状がないことも多く、骨折するまで気づかないというケースが少なくない。また、骨量(骨密度)は男女とも幼少期から増え続け、20歳ごろに最大となり、40歳半ばまでほぼ横ばいとなり、閉経前後の50歳近くからは減少するため、特に女性は男性と比べて骨量(骨密度)が急激に減少する。これは、骨量の減少する主な原因が閉経と加齢であるためとなる。骨量(骨密度)は検査で確認できるため、若いうちから自分の骨量(骨密度)がどの程度かを把握することが重要と考えている。
 同社は、今後も患者さんや健康を願う人びとの視点に立った取り組みを通じて、健康で心豊かな生活の実現に貢献していく。
 サービス内容は、DXA検査可能な医療機関の検索、検査の予約、検査結果の確認となる。費用は、6600円(税込み、検査予約時にオンライン決済)、特徴は、検査の予約から検査費用の支払い、検査結果の確認までをWebサイトで簡単に行え、また、医療機関での待ち時間や問診等にかかる確認時間を省くことで、受付からお帰りまで約30分で検査が受けられるという点となる。
 利用対象者は、日本国内に居住する20歳以上の方となる。

 

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