出光興産ら3社が北海道で B5軽油の供給・使用を開始

2024年06月20日

ゴムタイムス社

 出光興産、エア・ウォーター、鹿島建設は6月18日、鹿島建設が北海道内の工事現場で使用する建設機械および発電機向け燃料として、バイオディーゼル燃料を混合した軽油(以下「B5軽油」)の供給・使用を開始すると発表した。B5軽油は北海道で回収した使用済み食用油を用いて製造されており、厳格な商品規格をクリアした「出光バイオディーゼル5(イデミツバイオディーゼルファイブ)」として供給される。
 工事現場から排出されるCO2の大部分は建設機械および発電機で使用される燃料に由来している。そのため、脱炭素化を推進するためにはバイオディーゼル燃料などの低炭素燃料の普及が期待される。しかし、バイオディーゼル燃料の普及には、供給体制の構築や製造における品質管理が課題となる。
 B5軽油は、出光興産が北海道製油所で製造する軽油と、白老油脂が北海道内のセイコーマートの店内調理「HOT CHEF」などから回収した使用済み植物油を用いて製造されたバイオディーゼル燃料を原料に、エア・ウォーターのグループ会社であるエア・ウォーター・ライフソリューションの石狩工場にて混合して製造されたもの。出光興産は、B5軽油の品質分析を実施し、軽油としての強制規格並びに独自の商品規格をクリアしたB5軽油を鹿島建設の北海道内の工事現場に供給する。
 出光興産は、厳格な商品規格をクリアした独自商品「出光バイオディーゼル5」を鹿島建設の北海道内の工事現場に供給する。また、特約販売店とのグループネットワークを生かして、ラストワンマイル(使用する現場までの最後の区間)までのサプライチェーンを構築することで、「出光バイオディーゼル5」の普及を推進する。
 エア・ウォーターは、北海道内最大級の自社製造設備を活用し B5軽油を製造する。地産地消の低炭素エネルギーであるバイオディーゼル燃料の地産地消・普及拡大と共に、製品・事業を通じたカーボンニュートラル社会へ貢献を通じて、SDGsの達成に向けた取り組みを進めていく。
 鹿島建設は、同社の工事現場にて「出光バイオディーゼル5」を使用することで、CO2削減の取り組みを推進し、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて2030年のバイオ燃料転換率65%を目指す。

サプライチェーンのイメージ図

サプライチェーンのイメージ図

B5軽油

B5軽油

関連キーワード: ·

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー