NOKは6月21日、6月26日~28日まで東京ビッグサイトで開催される「自治体・公共Week 2024」に出展すると発表した。
同社グループは、「Essential Core Manufacturing―社会に不可欠な中心領域を担うモノづくり」を掲げ、社会の「安全」と「快適」を支えている。サステナブルな社会の実現を推進する企業として、今回の展示会では「あらゆる角度から地域の課題をサポート」をテーマに、自治体や公共機関での用途を目的とした製品を展示する。
携帯用浄水器は、ペットボトルに取り付けて使用する浄水器であり、同社が開発した特殊中空糸膜と抗菌活性炭の組み合わせにより強い抗菌効果と高いろ過率を達成。専用の「逆洗アダプター」で洗浄することで長期間、繰り返し使用が可能となっている。市販されているほぼすべてのペットボトルに取り付け可能で、長さ約80mm、重さ30g以下と非常にコンパクトなため、自治体が配布または備蓄する防災用品として活用できる。
リサイクルラバーマットは、同社のゴム製品を作る際に発生するバリ(製品の成形・加工時にできた不要な部分)を再利用して成形した再生ゴムマット。同社では年間約9500トンのバリが発生し、リサイクルへの取り組みを強化している。同社が取り扱うゴムは高性能のものが多く、特にフッ素ゴム製品のバリから作ったリサイクルラバーマットは、200℃の高温環境下でも使用可能な耐熱性を持ち合わせ、耐油性・耐水性・耐薬品性にも優れている。難燃性も高く自己消火機能があるため、火花が散るような場所の防災対策にも寄与し、今回は本ラバーマットの使用用途の探索を目的に展示する。
Post Original Design、バイオマスタイプポストコーンは、一般道や高速道路などで使用される同社のラバーポール(視線誘導標/車線分離標)で、一般的なゴムやプラスチックよりも屈曲や負荷に対応した同社独自のポリウレタンゴムを使用し、高い耐久性を持っている。
今回、歴史的建造物や寺社周辺など美観を大切にする地域にも最適な御影石調や、ご当地キャラクターのようなオリジナルデザインのアタッチメントが可能なタイプなど、景観を崩さずに歩行者と車両の安全を守るPost Original Designシリーズのポストコーンを紹介する。その他、バイオマス材を使用したタイプ、アスファルトやコンクリート面に使用できる接着剤で工事不要かつ交換が簡単なタイプなどを展示する。
環境対応型潤滑剤「Kluberbio(クリューバーバイオ)シリーズ」は、NOKクリューバー独自の配合技術を用い、微生物によって二酸化炭素と水に分解される特長を有する環境対応型の潤滑剤シリーズ。万が一、流出した際も環境汚染を防ぎ、地域の環境安全に貢献する。EUエコラベルなどさまざまな規制・基準をクリアした潤滑剤を提案する。
自動給脂装置「Klubermatic(クリューバーマティック)シリーズ」は、定期的なカートリッジ交換のみで、軸受やチェーンなどへの給脂作業を自動で行うことができる装置。高所や狭所など給脂作業が困難な場所でも、月単位で設定が可能なため、給脂作業の回数削減により、メンテナンスにかかる人手不足の解決に寄与する。給脂用の潤滑剤も、NOKクリューバーの持つ豊富なラインアップより、高温や低温など使用環境や各種条件に合わせて提案する。
防振樹脂は、工場や大型倉庫で使用されるパレットなどの裏面に設置して使用する、同社の樹脂で作られた緩衝材。パレットを置く際や移動させる際の振動を防ぐことで、発生する音を約1割抑制する。大きな音による作業者の身体への負荷を軽減し、働く環境を守り、パレットで輸送する際の荷物の破損防止にも役立つ。
ライザカムは、同社の研究・技術により音の周波数に応じた特殊な形状設計をした、軽量で取り付けも簡単な吸音材。板状、箱型、トンネル状などさまざまな形に対応し、透明素材でも成形可能なため、設置による閉塞感を緩和する。簡単に設置できるため、役所などの一角に個別相談ブースを作ることも可能。外部に漏れる声を抑えることが可能だが、大きな音は聞こえ、緊急時の安全は確保できる。
ヘアゴム「KKOOR(くくーる)」は、同社が開発した新素材のシリコーンゴムと星形の特殊な断面を持つヘアゴム。豊富なカラーでオリジナル製品を作ることが可能なため、地域のスポーツチームの応援グッズや、イベントで配布するノベルティとしてなど、さまざまな地域活性化の場面で使ええう。川崎フロンターレとKYOTO TANGO QUEENSのオフィシャルグッズとして採用されることも決定している。
高齢者向け脳波トレーニング体験コーナーは、同社の生体用信号ゴム電極「Sottoブレイン(そっとブレイン)」を実装した脳波測定デバイスを被験者の頭に装着したままゲームをプレイしてもらい、脳波を測定・分析する。脳波からは、プレイ中の注意力、脳の活動状態、学習力(認知力)が可視化され、このデータと平常時のデータを比較分析することで脳の状態を把握する。個人のデータを蓄積することで、認知症の予防や早期発見につなげる。将来的には、脳力トレーニングや運動などが認知症予防にもたらす効果を可視化し、認知症予防プログラムの確立と普及を目指す。現在は複数の自治体と実証実験を行っている。