OKIグループで信頼性評価と環境保全の技術サービスを展開するOKIエンジニアリング(東京都練馬区、中井敏久社長)は、6月19日より、樹脂およびゴムなどの高分子材料の化学的および物理的劣化を評価する「高分子材料の劣化評価サービス」を拡充する。 高分子材料の劣化評価サービスは、環境試験設備を活用して劣化試験から特性評価に至るまでワンストップで提供し、顧客の高分子材料の採用および製品の耐久性向上を支援するもの。試験から評価まで含めたサービス全体で2024年度に5000万円の売り上げを目指す。なお、標準価格は個別見積りとなっている。
環境保護意識の高まりとともに、各産業界では高分子材料をはじめとしたサステナブル材料の利用検討が進んでいる。とりわけ、自動車分野では、マルチマテリアル化(特性の異なる材料を適材適所で組み合わせる、または複合化し、高強度化や軽量化を実現する技術)の推進から、新規材料の採用に向けた評価が活発化し、材料の劣化傾向を確認したいというニーズが増加している。さらに、自動車製品の開発サイクル短縮のため、試験から劣化評価まで一気通貫でサポートするサービスの需要が高まっている。
これまで同社は、オゾン試験、耐候性試験、FTーIR(フーリエ赤外分光分析)による化学的特性評価など、高分子材料の劣化試験を提供してきた。今回、新規採用材料の劣化傾向を確認したいというニーズに対応し、熱的劣化を促進する「熱老化試験」および物理的特性を評価する「硬度測定サービス」を追加した。これにより、高分子材料の劣化試験から物理・化学的な特性評価までをワンストップで対応可能となり、お客様の効率的な評価データの取得を支援し、材料選定や製品開発サイクルの短縮に貢献する。
今後、同社は高分子材料における劣化評価サービスを始めとする各種ワンストップサービスを拡充していく。一般産業および自動車産業におけるサステナブル材料の採用評価や製品の耐久性向上に寄与し、「広範囲なサービス提供を通じて持続可能な社会の実現を目指す」(同社)としている。