日本ゼオン、新製品を市場投入 細胞培養用マイクロプレート

2024年06月26日

ゴムタイムス社

 日本ゼオンは6月24日、ゼオンの独自素材であるシクロオレフィンポリマー「ZEONEX、ZEONOR」(COP)と独自コート剤を用いた細胞培養用マイクロプレートの新製品を開発することに成功したと発表した。
 2022年に買収した米国・Aurora Microplates社ブランドの新たなラインナップとして、2024年7月より市場投入する。
 COPは「低自家蛍光」「高光線透過率」「生体分子低吸着」「低不純物」といった特性を持つことから、バイオ医薬品容器、分析用デバイスやマイクロプレートなどの生化学分析用途材料として既に幅広く採用されている。今回新たに開発した細胞培養用マイクロプレートは、その保存条件も含め取り扱いが非常に簡便であり、品質が安定しているという特長がある。
 新製品は、来る6月26日~28日に東京ビッグサイトで開催されるインターフェックスWeek東京内の「ファーマラボ EXPO東京 医薬品研究・開発展」にて初めて紹介する。
 細胞培養用オリジナルコーティングプレートの特徴として、ロット間バラつきが少なく独自開発したコート剤による均一な表面状態を維持する品質の安定性、常温で最大1年保存可能となる優れた保存性、開封後すぐに使用可能といった煩雑なコーティングの手間を削減する高い利便性がある。
 同社は、2030年を目指した中期経営計画STAGE30における「新事業探索」の重点分野の1つに医療・ライフサイエンスを掲げており、Aurora Microplates社との連携をはじめ、COPの医療・ライフサイエンス用途拡大を図っている。
 今回の新製品投入は、COPの持つ高い特性を十分に発揮することに留まらず、他にない新たな機能を付与することで、創薬開発スピードの加速に貢献することを狙いとしている。
 Aurora Microplates社のマイクロウェルプレートは、COP製のマイクロウェルプレートであり、従来品と比較し、透明性、耐熱性、低自家蛍光性、平坦性、耐薬品性など優れた特長を備えた高性能・高精度なマイクロウェルプレートとなっている。
 日本ゼオンは、今後も大地「ゼオ」と永遠「エオン」からなるゼオンの名にふさわしく、独創的な技術・製品・サービスの提供を通じ、「持続可能な地球」と「安心で快適な人々の暮らし」に貢献していく。

細胞培養用オリジナルコーティングプレート

細胞培養用オリジナルコーティングプレート

神経突起の長さの比較

神経突起の長さの比較

MAP2で染色した細胞をイメージサイトメーターで撮影

MAP2で染色した細胞をイメージサイトメーターで撮影

Aurora Microplatesの特徴

Aurora Microplatesの特徴

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