子ども向け科学講座開催 NSK、藤沢市・東北大で

2024年06月26日

ゴムタイムス社

 日本精工は6月25日、子どもたちにものづくりの面白さや奥深さを伝えることを目的に、STEAMプログラムを実施しており、今年も8月に藤沢市 、9月に東北大学で子ども向け科学講座を開催すると発表した。
 今回、同講座で使う教材に、NSKが開発した色素増感太陽電池の技術を応用した教材が採用されることになった。STEAMは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術)、Mathematics(数学)の頭文字から成る造語で、これら5つの分野を通じた教育方法を表わしている。
 色によって光を吸収し発電する色素増感太陽電池は、次世代太陽電池として注目を集めているペロブスカイト太陽電池の原点となる技術であり、NSKでは、グリースや保持器の開発で得た、有機材料に関する知見を、再生可能エネルギー技術に展開する取り組みを進めてきた。その中で、独自の電解液や染色方法により、色彩性、デザイン性に優れた色素増感太陽電池を作製する技術を開発している。
 本教材は、これらの技術を応用しており、自分が描いた絵で発電ができる工作キットで、工作後はその電気で電子部品を実際に動かす体験を通じて、子どもたちに科学への興味を育むきっかけを提供する。
 本教材はペクセル・テクノロジーズ株式会社のペロブスカイト太陽電池の知見と教育教材分野での経験、神田工業株式会社の液晶ディスプレイの製造技術を組み合わせることで実現した。
 同社は、Motion & Control技術を基盤とした機械要素部品メーカーとして、低摩擦によるエネルギーロス低減に貢献してきた。一方で、太陽電池製造装置用軸受、風力発電用大形軸受などの開発により、再生可能エネルギー技術の発展にも貢献してきた。今後、機械要素製品の開発を通じて培った技術を、最先端の再生可能エネルギー技術に展開し、持続可能な社会の発展に貢献していく。

色素増感太陽電池の構造

色素増感太陽電池の構造

今回採用が決まった教材(工作キット)

今回採用が決まった教材(工作キット)

マイナス極(キャンパス)に描画している様子

マイナス極(キャンパス)に描画している様子

各講座について

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