三井化学産資の全株式 三井化学、前田工繊に譲渡

2024年06月28日

ゴムタイムス社

 三井化学は6月26日、100%子会社の三井化学産資の全株式を前田工繊に譲渡する契約を締結したと発表した。株式譲渡日は 2025年4月1日を予定している。
 なお、同株式譲渡の実行は、独占禁止法に基づく規制当局の承認、その他クロージング条件の充足を前提条件としている。
 同社は長期経営計画「VISION 2030」において「未来が変わる。化学が変える。」をありたい姿に掲げ、事業ポートフォリオの変革を基本戦略として、高成長・高収益のグローバルスペシャリティケミカル事業と、競争力のある誘導品を中核としたサステナブルなグリーンケミカル事業の2つを大きな柱とする、真のグローバルスペシャリティカンパニーを目指している。
 三井化学産資は1964年の創立以来、同社グループの材料と技術を活かした製品・システムを提供し、総合産業資材会社として社会に貢献してきた。現在、国内の土木資材、建築資材および配管資材において高いシェアを有し、産業資材メーカーとして確固たる地位を築いている。
 一方、国内産業資材市場の成熟化や昨今の原料価格高騰など厳しい事業環境を踏まえ、土木資材を中心に産業資材市場にて強固な事業基盤を持つ前田工繊の100%子会社になることにより、新たな価値の創出、企業価値の向上が期待されることから、今回の契約締結に至った。
 前田工繊は1972年に設立され、インフラ(社会資本)の整備・維持に携わる会社として、土木資材の製造・販売ならびに各種繊維を原料とした産業資材および不織布の製造・加工・販売を行うことで業容を拡大している。
 同株式の譲渡により両社の保有する土木資材及び建築資材分野の製品ラインアップを拡充させ、更に市場へのアクセスを補完することにより、既存事業の拡大・強化が可能となりる。加えて、前田工繊にとって新規事業となる配管資材分野を獲得することにより、事業領域の拡大が見込まれる。

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