BASFのecovio 野菜栽培で使用可能に

2024年07月01日

ゴムタイムス社

 BASFは6月28日、持続可能な食料生産のための製品を拡充し、生分解性ポリマー「ecovio」を、商業用温室で一年草の果物や野菜を栽培するための黒い誘引ひもの製造にも使用できるようにしたと発表した。
 ecovioT2206はEN13432に基づき、工業用堆肥化可能(生分解性)であることが認証されている。これにより、ひもを収穫後の植物の残渣(ざんさ)と共に収集し、地域の規制に応じて工業用堆肥施設で生分解処理することが可能となる。
 このような処理方法により、有機廃棄物中に混入して残り続けるマイクロプラスチックを削減できることに加えて、より多くの有機廃棄物を堆肥に変えて有効活用することができる。ecovioは、有機リサイクルを促進し、循環型経済を実現する。
 ecovioT2206で作られたひもは、ヨーロッパ、南アメリカ、アジア、カナダなどのさまざまな気候の温室で、トマトやキュウリなどのつる性植物を上方に成長させるのに役立つ。テストでは、作物サイクルの終わりまでひもの優れた性能を確認している。収穫後、農家はひもを植物から切り離す労力をかけずに、簡単に収集して堆肥化することができる。生分解性のひもは、農家だけでなく製造業者にも利益をもたらす。ecovioT2206は、標準的なポリプロピレン(PP)機械でひもを製造することができる。
 同社の生分解性ポリマーecovioは、EN13432などの規格に基づき、堆肥化可能であることが認証されている。これは、同社のPBAT ecoflexと再生可能な原材料とのブレンドによるコンパウンド品となる。ecovioの代表的な用途は、有機廃棄物袋、ラップフィルム、果物や野菜の袋、農業用マルチフィルム、食品包装など。食品の生産、包装、保存期間、および食品廃棄物の収集におけるecovioの優れた点が、研究で明らかにされている。これらの利点は、工業用堆肥、家庭用堆肥、農業用土壌での生分解性が認証されていることに基づいている。食品廃棄物が削減され、より多くの堆肥によって栄養分が土壌に還元され、農業土壌中の残留マイクロプラスチックの蓄積を回避することが可能となる。これにより、有機リサイクルを通じた循環型経済に貢献する。

温室栽培の誘引ひも向け生分解性ポリマー

温室栽培の誘引ひも向け生分解性ポリマー

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