ＵＢＥグループのＵＢＥマシナリーは７月１日、新中型スタンダードダイカストマシン「ＵＢ－ＴＳシリーズ」の販売を開始したと発表した。同シリーズは、全世界的にｘＥＶ化が加速する中、ｘＥＶ用部品を中心としたアルミニウム等の薄物製品の鋳造に適したハイパワー・ハイスピード射出装置を搭載。ｘＥＶ部品のモジュール化のトレンドに合わせて、型締力８５０～１３００ｔクラスまでのラインナップでユーザーの多様なニーズに対応する。
ＵＢ－ＴＳシリーズのハイパワー・ハイスピード射出装置の特長は４点である。１点目は、大型ダイカストマシンＵＢ－ｉＶシリーズで長年にわたり実績を積み上げたメータアウト回路により、射出最高速度11ｍ／ｓを実現（型締力１１００、１３００ｔは 10ｍ／ｓ）しているという点。
２点目は、増圧時間を最短（増圧立上時間 10ｍｓｅｃ）にする１シリンダ増圧機構の採用と、電動サーボバルブ（ＨＳ－ＤＤＶ、同社独自開発のＨｉｇｈ Ｓｐｅｅｄ Ｄｉｒｅｃｔ Ｄｒｉｖｅ Ｖａｌｖｅ）搭載による高応答加速の短時間充填により、鋳造圧力の伝達を改善し、鋳造製品の外部・内部欠陥を減少しているという点。
３つ目は、業界最大級の高充填力と高加速度により薄物鋳造製品の品質向上に寄与（充填力８５０ｔでは３１４ｋＮ、１１００ｔでは４３９ｋＮ、１３００ｔでは５３３ｋＮ）しているという点。
４つ目は、鋳造製品のバリ吹き防止のため、アルミ溶湯充填完了時における射出シリンダ慣性力を抑制（同社従来比30％減）しているという点となる。
ＵＢ８５０ＴＳ
