積水化学工業は7月8日、同社大阪本社に昨年10月国内で初めて実装した「フィルム型ペロブスカイト太陽電池付き建材パネル」に、同社製「蓄電池ユニット」及びニチコン製「パワーコンディショナ」を追加実装し、館内で再生可能エネルギーとして利用する運用を開始したと発表した。
同社が入居する堂島関電ビルは大規模リニューアル工事を実施中であり、2025年5月に完工予定となる。一部フロアで部分的にリニューアル工事が完了したことを受け、昨年設置したペロブスカイト太陽電池に、今回「蓄電池ユニット」及び「パワーコンディショナ」を追加実装し、11階コワーキングスペースへの接続を完了した。
PSCで発電した電力を蓄電池ユニットに貯留、館内のコワーキングスペースのコンセントなどで利用する電力供給システムとして稼働、万が一の停電時には非常用電源としても活用可能となっている。また、今回採用したトライブリッド蓄電システムは、将来V2Hスタンドを増設することで、PSCで発電した電力でEV車を走らせることも可能になるなど、更なる用途拡大を図ることができる。
今後もビルの環境負荷低減に留まらず、既存建築物への蓄電池導入をより一層進めると同時に、PSCと併せた多用途展開を探索、拡大することで脱炭素化に貢献していく。
2024年07月09日