島津製作所の自動前処理装置 実証報告書を環境省が承認

2024年07月18日

ゴムタイムス社

 島津製作所は7月17日、同社のマイクロプラスチック自動前処理装置「MAP-100」(2023年8月発売)についての実証報告書が環境省により承認され、本製品に対し「令和5年度環境技術実証(ETV)事業」の実証番号およびロゴマークが付与されたと発表した。
 「MAP-100」は、河川や湖沼など環境水中のマイクロプラスチックの抽出・回収工程を自動化した世界初のマイクロプラスチック分析専用の前処理装置。本製品の「煩雑な前処理工程を自動化して人為的な誤差を減らすことで、マイクロプラスチックの発生源や分布に関する研究および環境政策判断の基礎となる測定データの精度を高めること」「マイクロプラスチック測定の前処理を自動化した装置は世界的にも本製品のみである」という点が評価された。
 「環境技術実証事業」は、既に実用化された先進的環境技術の環境保全効果や副次的な環境への影響などの観点から重要な性能を第三者が客観的に実証する事業。対象技術が実証されることで、環境技術の利用者による技術の購入・導入等にあたり環境保全効果等を容易に比較・検討し、適正な選択を可能にする。これにより 環境技術の普及を促進して環境保全に寄与し、中小企業の育成も含めた環境産業の発展に資することを目的とするものである。
 同社はプラスチックの種類を判別するフーリエ変換赤外分光光度計や、個数や形状を測定する粒子画像撮影装置など、環境水中のマイクロプラスチック分析に用いる様々な製品を提供している。加えて、分析の前処理工程を「MAP-100」によって自動化することで、発生源対策に向けた環境調査・研究の発展に貢献する。同社は今後も幅広い製品群と分析計測技術のノウハウを活かし、世界のパートナーと共に社会課題に対するソリューションを提供していく。

マイクロプラスチック自動前処理装置「MAP-100」

マイクロプラスチック自動前処理装置「MAP-100」

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