住友化学は7月18日、同日に成分分析を介して天然素材の売り手と買い手をつなぐ日本初のデジタル・プラットフォーム「ビオンド」をリリースし、専用webサイトをオープンしたと発表した。
「ビオンド」は、同社が培ってきた高度分析やデータベースを基盤とし、DX(デジタル技術)を駆使することで新たな価値をユーザーへ提供するもの。持続可能な未来に向けて、限りある資源を有効活用することで、循環型社会の構築へ貢献する。
「ビオンド」は、同社が持つ高度な分析技術と豊富な天然資源のデータをベースとした、天然素材を売りたい人と買いたい人をつなぐデジタル・プラットフォーム。素材に隠された機能性成分を明らかにし、データライブラリの拡充を続けることで、ユーザーの素材探しを効率的にサポートする。素材を売りたい人と買いたい人のマッチング機能を備えていることも特長となる。
循環型社会の実現に向けたカギとなるのが、未利用資源の有効活用となる。例えば、食料由来の廃棄物は、年間約2400万tにもなると言われている。「ビオンド」は、分析を介してこうした資源の本来の価値を見出し、素材のリサイクルやアップサイクルを支援。さらに、成長する健康・美容関連市場などをターゲットに、顧客への価値創出と社会課題の解決の両立を目指す。
同サービスは、3つの機能を有している。1つ目は、約200種の化合物の定量的スクリーニングが可能な成分分析、2つ目は、天然素材の分析データベース(350種以上)からの情報検索、3つ目は、素材情報でつながる取引先開拓となる。
ビオンドの使い方は、素材の売り手が、サイトから売りたい素材の成分分析を依頼する。含まれる機能性成分が明らかになり、素材検索データベースに登録される。素材の買い手が、天然素材の分析データベースで欲しい素材・機能性成分を検索して見つける。そして、データベースを介して、簡単に売り手と買い手のマッチングを行うことができる。
同社は、これまで培ってきたデジタル技術、バイオ技術、環境負荷低減技術などに関する経営資源を最大限活用しながら、ソリューション提供型ビジネスに重点を置く事業ポートフォリオ変革ならびに新ビジネスモデルの創出を加速していく。
2024年07月19日