ダイセルの機能性食品が銀賞 食品素材のアワードで

2024年07月23日

ゴムタイムス社

 ダイセルは7月22日、同社が開発した、ウロリチンA含有の機能性食品素材「ウロリッチ」が、ウェルネスフードジャパン実行委員会が主催する「ウェルネスフードアワード2024」の食品素材部門において銀賞を受賞したと発表した。
 ウェルネスフードアワードとは、人々のQOLを向上する食品・食品素材にフォーカスした食品アワード。同アワードを通じて、一般消費者にウェルネスフード製品が正しく理解され、普及し、産業が活性化することを目指して、2018年から毎年開催されている。
 ウロリチンAは、ザクロに含まれるポリフェノール・エラグ酸の腸内代謝物の一つで、細胞のケアを助ける「オートファジー」と「サーチュイン」を活性化させるウェルエイジング素材として注目されている。エラグ酸を含む食品を摂取しても、自分自身の腸内細菌叢(そう)の条件が整わないとウロリチンAへ代謝することはできない。また、普段の食事からウロリチンAを十分に補給することは大変難しいため、直接補給できる機能性食品素材が期待されている。
 同社は、発酵法によるウロリチンAの商業生産に世界で初めて成功した。「ウロリッチ」は、同社の機能性食品素材の製品名となる。(ウロリチンA含有量10%以上)
 同社はウロリチンAの機能性評価をさまざまな大学と共同で行い、肌機能、抗アレルギー機能、破骨細胞の分化抑制機能などの研究成果について知的財産化を検討し、学会発表などの対外発表を行ってきた。また、全身の健康を維持するためには血管の働きが欠かせない。健やかな血管を保つには血管内皮が重要な役割を果たしている。
 その血管内皮機能については、メカニズムの検討を細胞評価で進めるとともに、ヒトでの評価(FMDや毛細血管の評価)を実施し、日本栄養・食糧学会での学会発表(2022年、2023年)および学術誌「薬理と治療」での論文発表(2021年、2023年)を行った。
 同社は「世の中の人々の美と健康に貢献し続ける」というミッションのもと、引き続き、人々のQOL向上に寄与できるようにウロリチンAを通じて細胞再活性化によるヘルスケアを提案する。また、ウロリチンAの製法開発で得られた効率的に腸内代謝物を製造する知見を新たな機能性食品素材の開発に生かしていく。

左ウロリッチ、 右授賞式の様子

左ウロリッチ、 右授賞式の様子

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