横浜ゴムは7月22日、米国のグッドイヤー社の鉱山・建設用車両向けタイヤ(OTR=オフザロードタイヤ)事業を買収すると発表した。買収価額は9億500万USドル(約1294億円、換算レート1ドル143円)となっている。
横浜ゴムが同日オンラインで開いた記者会見には、同社の山石昌孝代表取締役会長兼CEOおよびOHT(オフハイウエイタイヤ事業)を統括するニティン・マントリ取締役専務執行役員兼Co―COO、グッドイヤー社のロイック・ラヴァシオGeneral Manager Global&Americas OTRが出席した。
横浜ゴムが買収するグッドイヤー社のOTR事業は売上高が約6億7800万USドル、EBITDAは約1億2900万USドル、EBITDAマージンは19・0%。グッドイヤー社の売上に占めるOTR事業の割合は約3・4%となっている。販売地域は北米やメキシコなどが27%、欧州、アフリカ・中東を含むEMEAエリアが38%、アジア太平洋エリアで35%となっており、全世界でバランスがとれた販売網を構築し、安定的な収益性を維持している。
商品構成は49インチ以上の大型&超大型サイズが約半分の49%を占め、マーケットは露天掘り鉱山車両用が54%、坑内掘り鉱山車両用が13%と鉱山用車両用の合計が約70%を占める。また、鉱山用・建設用車両向けタイヤでは世界的に認知された商品力、最先端の技術力、ブランド力を誇り、熟練スタッフによる専門サービスを展開している。
生産体制では、カナダに小規模なリトレッド工場があるものの、OTR専用工場は日本ジャイアントタイヤ㈱のたつの工場(兵庫県たつの市)のみ。米国やドイツ、インドネシアなどのその他工場では、他の品種と兼用でOTRを生産している。なお、同社は今回の買収により日本ジャイアントタイヤ㈱のたつの工場を取得する。その他工場で生産する品種は、同社工場へ
2024年07月23日