無包装クラフトテープ販売開始 積水化学が8月に発売

2024年07月24日

ゴムタイムス社

 積水化学工業は7月23日、同社の高機能プラスチックスカンパニーが、機能テープ事業の主力製品であるクラフトテープにおいて、大量の梱包を手作業で行う顧客層向けに「クラフトテープ(無包装)No・500」を、2024年8月から販売開始すると発表した。同社は、クラフトテープのトップメーカーとしてCO2排出量の低減に加え、業務効率化、廃棄物削減に貢献する製品を提供していく。
 クラフトテープは、段ボールなどの梱包用途として最も多く使用される、クラフト紙を基材とした粘着テープのこと。同じく梱包用途として広く使用されている、OPP(Oriented Polypropylene/延伸ポリプロピレン)基材のテープと比較して、紙基材のクラフトテープは、プラスチック使用率を抑制し、CO2排出量も低減できるため、環境負荷低減に意欲の高い企業などに採用されている。
 また、クラフトテープは手で切れて開梱性にも優れるため、物流業・引っ越し業・事務作業など手作業で多くの梱包を行う業種で数多く採用されている。今般、「プラスチックの個包装からテープを取り出す手間や、その際の廃棄物を削減したい」という顧客からの要望を受け、クラフトテープ(無包装)No・500を新たにラインアップすることとなった。
 クラフト紙を基材としているクラフトテープは、バイオベース率が54%と、OPPテープと比較してプラスチック使用量の削減、そしてそれに伴うCO2排出量の大幅な削減に貢献している。さらに個包装のパッケージを無くすことで同社従来品と比較して、年間約660kgのCO2削減に貢献できる。
 また、ピロー包装品(同社)比、年間約660kgのCO2削減に貢献できる。
 同社で販売している全てのクラフトテープに紙芯を手で簡単につぶせる「エコ紙芯」を採用している。手でつぶして廃棄することでゴミの体積を大幅に削減できる。また、紙芯は100%古紙を使用している。
 同社は、創業初期からテープの製造を開始し、クラフトテープにおいては60年以上の歴史を誇る。クラフトテープのトップメーカーとして、確かな品質を維持するため、製造は国内工場で行っている。また、外箱には、今春より登場した当社テープ事業の公式キャラクター「セキツムリ」をあしらっており、本キャラクターはSNSなどを通じ環境貢献の取り組みをより多くの人に知ってもらうための活動も行っている。
 当社は、クラフトテープの販売を通して、環境価値の認知拡大を図る。植物由来の原料を使用することによるCO2の排出量削減と、利便性を兼ね備えたクラフトテープの国内および海外市場での拡販を進めることで「梱包から環境貢献」を実現する。また、機能テープ事業において、環境負荷がさらに少ない製品の開発を進め、未来につづく安心を創造しつづけていく。

クラフトテープ(無包装)No・500

クラフトテープ(無包装)No・500

公式キャラクター「セキツムリ」

公式キャラクター「セキツムリ」

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