機能材料事業は微減収増益 信越化学工業4~6月期

2024年07月29日

ゴムタイムス社

 信越化学工業の25年3月期第1四半期連結決算は、売上高が5979億3000万円で前年同期比0・2%減、営業利益は1910億2300万円で同0・1%増、経常利益は2198億1000万円で同1・2%増、四半期純利益は1440億2100万円で同6・3%減となった。
 シリコーンやセルロース誘導体などが含まれる機能材料事業の売上高は1067億円で同1・3%減、営業利益は267億円で同4・4%増となった。汎用製品群で中国経済の不振に起因する在庫調整や市況軟化が続いたが、機能性の高い製品群の販売を増やすことで収益を補うことに努めた。具体的には、シリコーン製品の高機能化の推進と環境負荷低減化のレベルアップを行うとともに中国におけるシリコーン事業強化のために21億円の投資を実施した。
 塩化ビニル樹脂や苛性ソーダなどの生活環境基盤材料事業の売上高は2325億円で同3・3%減、営業利益は679億円で同15・2%減となった。塩化ビニルは、中国メーカーによる輸出圧力が収まらない状況が続いたが、北米を中心として製品の値上げを実現した。か性ソーダも値上げを実施した。  

 25年3月期通期連結業績予想は、売上高2兆5000億円で前期比3・5%増、営業利益7350億円で同4・8%増、経常利益8200億円で同4・2%増、当期純利益5330億円で同2・5%増を見込んでいる。

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