クラレは7月26日、不織布事業において乾式不織布の事業撤退、およびメルトブローン不織布の生産能力縮小を決定したと発表した。
同社は1972年より乾式不織布、1989年よりメルトブローン(以下MB)不織布の製造・販売をしてきた。しかし、近年はアジアにおける他社の設備増設に伴う供給過剰と国内需要減少により事業環境は厳しさを増している。今後の事業方針について検討した結果、生産能力縮小による再構築が不可欠であると判断した。今後MB不織布事業に経営資源を集中することで不織布事業の再構築を行う。
乾式不織布はクラレクラフレックス・岡山工場において、2024年12月末生産終了、2025年3月末販売終了予定。MB不織布は同工場において、2024年6月末生産ライン停止、クラレ西条事業所に生産集約済。
同社グループは中期経営計画「PASSION 2026」において、事業ポートフォリオの高度化を重要施策と位置づけ、コア事業への重点的な資源配分と、縮小・撤退事業の見極めを進めている。社会・環境価値、経済価値を考慮の上、事業・製品の構成組み換えを継続することによりポートフォリオの高度化を実現していく。
2024年07月30日