旭化成がキャリア支援の結果発表 新入社員の学習時間増加

2024年08月08日

ゴムタイムス社

 旭化成は8月6日、若手社員の人財育成施策の一環として、2023年6月より、若手の自律的な成長を支援することを目的に、新入社員を対象としたラーニングコミュニティ「新卒学部」を開始し、2023年度の実施効果を調査した結果、学習時間が前年度の新入社員に比べ約3・5倍に伸長したほか、統計分析の結果、「CLAPの利用」と「新卒学部を通じた学びの機会」がキャリア不安の低減に対して効果があることが明らかになったと発表した。
 新人教育においてコミュニティで学習を進めることによって、主体的に学ぶ習慣がつくとともに、常に新しいことを学ぼうとする姿勢により成長実感が得られるようになったと考えられる。
 近年の人財育成において、喫緊の課題となっていたのが若手のキャリア自律支援となる。キャリア観の多様化、働き方改革による労働環境の変化、リモートワークによる同期間の関係性の希薄化などにより、若手従業員が成長実感を持ちづらく、自らのキャリアに不安を抱きやすいことが課題となっていた。こうした背景から、新入社員教育においても、従来の一律型の集合研修だけでは不十分であると考え、それぞれの志向に合わせた主体的な学びを支援するため、新たな育成施策として「新卒学部」を開始した。
 「新卒学部」は、新卒社員の成長を同期同士のつながりで支援する学び合いのコミュニティとなる。キャリアに対する価値観や個人の志向を踏まえて所属するゼミを選択し、約9ヵ月間、似たような興味・関心事を持つ同期と共に学ぶ。各ゼミでの学習には、2022年に導入した同社のeーLearningシステム「クラップ(CoーLearning Adventure Place)」を活用する。
 今後は、新入社員だけでなく、新任管理職向けなど、多様なラーニングコミュニティの展開を検討している。新卒学部での知見を活かし、「みんなで学ぶ」という学び方の変革を推進していく。
 同社は今後も、自律的なキャリア形成と成長の支援により、従業員のウェルビーイングや働きがいの向上と、企業価値の向上を目指す。

 

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