大日精化工業の2025年3月期第1四半期決算は、売上高は313億4900万円で前年同期比3・3%減、営業利益は16億9800万円で同81・1%増、経常利益は20億9300万円で同66・0%増、四半期純利益は15億2500万円で同3・7%減となった。
カラー&ファンクショナルプロダクト事業では、情報電子業界向けの顔料及び分散体の売上高は、液晶ディスプレイ用途は低調、オフィス事務機器用途は好調に推移した。輸送機器業界向けのコンパウンド・着色剤は、国内は自動車メーカーの減産により低調に推移した。海外は、中国現地法人の家電OA機器向けのコンパウンド・着色剤が低調に推移したが、インド現地法人の自動車向けコンパウンドが好調に推移した。これらの結果、当セグメントの売上高は、171億2700万円(同2・8%増)と増収になり、営業利益は9億1300万円(同104・9%増)と増益になった。
ポリマー&コーティングマテリアル事業では、ウレタン樹脂の売上高は輸送機器業界向けが、北米向けは好調も中国向けは低調に推移した。また産業資材向けの感熱記録用コーティング剤が在庫調整完了により堅調に推移した。情報電子業界向けのコーティング剤が好調に推移した。海外は、中国現地法人の衣料品・服飾品業界向けや米国現地法人の自動車向けが好調に推移した。これらの結果、当セグメントの売上高は、61億7400万円(同3・8%増)と増収になり、営業利益は7億1800万円(同7・1%増)と増益になった。
グラフィック&プリンティングマテリアル事業では、包装・パッケージ業界向けのグラビアインキは、食料品用途等の軟包ウレタン樹脂、北米向け好調ウレタン樹脂、北米向け好調装向けがサプライチェーン上の在庫調整が完了し堅調に推移、また需要期である飲料ラベル用途も堅調に推移した。海外は、インドネシア現地法人で販売価格の改定が進み増収となった。オフセットインキは、需要減少により低調に推移した。これらの結果、当セグメントの売上高は80億3100万円(同4・1%増)と増収になり、営業損益は、新工場移転完了によるコスト削減及び海外子会社における販売価格の改定等により損益改善が進み6600万円(前年同期は1億6700万円の営業損失)と黒字転換した。
通期の連結業績予想は2024年5月15日に発表したものより上方修正している。売上高が1233億円で増減率0・2%増、営業利益が60億円で同15・4%増、経常利益が66億円で同13・8%増、当期純利益が106億円で同9・3%増を見込んでいる。