住友化学は8月8日、今年で9年目となる持続可能な社会の実現に向けた取り組み「スミカ・サステナブル・ソリューション(SSS)」において、新たに10の製品・技術を認定したと発表した。これにより、認定製品・技術数は計81となり、売上収益は5887億円、全社売上収益に占める割合は24%となった。
同社は、2016年から温暖化対策や環境負荷低減などに貢献する同社グループの製品・技術を複数の外部有識者による検証の上、SSSとして自社で認定する取り組みを行ってきた。今後のSSS 売上収益目標は、中期経営計画最終年度である本年度に7000億円、30年度までに1兆2000億円と設定している。
今回認定した製品は、植物由来の天然ピレトリンを使用したシロアリ防除剤、優れた耐熱性を有するスーパーエンジニアリングプラスチックス、マテリアルリサイクルされたポリプロピレンなど。各製品・技術が SDGsの各目標にひもづけられ、それぞれの分野での貢献が期待される。
なお、同社は23年より、同社製品・技術のカーボンニュートラル(CN)に対する貢献度合いをより明確に示すための新指標「Science Based Contributions(SBC)」を公開している。SBCは、SSS認定品の中から、確実に温室効果ガス(GHG)排出量削減が見込まれる技術や最終製品を厳選した上で、それらの製品・技術の活用を通じて、社会でどの程度の量のGHGが削減されたかを定量的かつ科学的に算定、可視化するもの。23年度のSBCの実績は710万tとなった。同社はこのSBCを、ステークホルダーの方々への積極的な情報開示の一指標として活用し、世界のCN実現に向けた取り組みを推進していく。
同社は、社会課題を革新的な技術で解決する企業「Innovative Solution Provider」を目指しており、今後とも持続可能な社会の実現に貢献するソリューションの創出に取り組んでいく。