ADEKAの2025年3月期第1四半期決算は、売上高が981億6000万円で前年同期比3・8%増、営業利益は86億8800万円で同17・1%増、経常利益は97億3100万円で同19・4%増、四半期純利益は68億2100万円で同33・2%増となった。
化学品事業の売上高は564億円で同13・4%増、営業利益は75億円で同36・0%増となった。
樹脂添加剤の売上高は277億円で同12・9%増、営業利益は31億円で同74・7%増となった。サプライチェーンにおける余剰在庫の解消や自動車生産の回復を背景に、家電筐体やEV部材向けの難燃剤、自動車向けの光安定剤等の販売が好調に推移した。
情報・電子化学品の売上高は107億円で同13・8%増、営業利益は23億円で同5・0%減となった。旺盛なAI関連投資を背景に半導体需要が回復し、先端DRAM向け高誘電材料、先端フォトレジスト向け光酸発生剤の販売が好調に推移した。利益面は、設備投資に伴う固定費の増加等もあり、減益となった。
機能化学品の売上高は179億円で同13・9%増、営業利益は20億円で同63・2%増となった。自動車のエンジンオイルに使用される潤滑油添加剤の販売が、米国や中国での採用拡大とハイブリッド車等の生産回復を背景に好調に推移した。また、住宅等の建築塗料に使用される反応性乳化剤の販売が、インドや中国での採用拡大を背景に好調となった。
2025年3月期の連結業績予想は直近の公表から数値を修正した。それによると、売上高が4260億円(前回発表予想4250億円、増減率0・2%増)、営業利益が392億円(同373億円、同5・1%増)、経常利益が384億円(同364億円、同5・5%増)、当期純利益が242億円(同230億円、同5・2%増)を見込んでいる。修正理由としては、化学品事業で自動車、家電・電子機器関連、住宅・インフラ向けの販売が好調に推移していることから、第2四半期および通期の売上高、営業利益ともに前回発表値を上回る見込み。経常利益、純利益の修正は、営業利益の増加が要因としている。
2024年08月20日