ユニチカは8月26日、分解後の環境負荷を限りなく抑制した『生分解性ポリエステル樹脂で』の合成技術の開発に成功したと発表した。
2024年6月に発表した非金属触媒を用いたポリエステル樹脂の重合技術に、さらに特定組成を組み合わせることで、金属を含まない生分解性を有するポリエステル樹脂を合成できる技術を開発した。生分解性ポリエステルは、生分解性速度を上げたいというニーズはあったものの、難易度が高く従来は実現が困難であった。
今回開発した合成技術は、非金属触媒と特定組成の組み合わせにより、合成された生分解性樹脂の分解速度が向上し、分解後も触媒由来の金属が残らない。このため、限りなく環境負荷を抑制した生分解性ポリエステル樹脂の合成に資する重要な技術となる。
同技術は「生分解性ポリエステル樹脂」への展開のほか、ケミカルリサイクルを前提としたポリエステル樹脂へも応用でき、循環経済の強化を目指す経済産業省の最新報告で取り上げられているリサイクルしやすさと合致するものであり、循環型社会の構築に寄与できると考えられている。
2024年08月27日