日本製鋼所 世界初、全電動ゴム用射出成形機を開発 省エネ・製品品質安定に貢献

2024年08月28日

ゴムタイムス社

 日本製鋼所(JSW)はこのほど、世界初の全電動ゴム用射出成形機を開発し、7月10日から販売を開始した。ゴム用射出成形機は、油圧式とハイブリッド式(油圧式と電動式)がほとんどのなかで、「全電動ゴム用射出成形機を開発したのは当社が初めてになる(今年5月時点当社調べ)」(同社)としている。
 開発した全電動ゴム用射出成形機「M220ADS-890H-TS」の主な特長は次の3点。1点目は、省エネ性をはじめとした環境負荷低減。電動化にともない、油圧式に比べ、消費電力46%、作動油使用量99%、冷却水使用量70%の削減を可能とした。さらに、ランニングコスト(作動油冷却用の冷却水)も油圧式に比べて48%のコスト削減を実現した。(同社)油圧式に比べ、イニシャルコストが割高になるのが電動式の難点であったが、同機は消費電力やランニングコストが抑えられる分、「2~3年生産するとイニシャルコストは回収できる。さらに機械購入の際に省エネ補助金の活用により、導入費用は低く抑えられる」(同社)と強調する。
 2点目は電動化による高い静粛性。油圧式は油圧ポンプの駆動音がどうしても気になってしまうが、電動式は油圧ポンプによる駆動音がなく、静粛性が向上する。「作業者の環境改善

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