レゾナック、森林の里親促進事業に参画 森林保全・整備活動を地域と協働で推進

2024年09月04日

ゴムタイムス社

 レゾナックとレゾナックグループ、レゾナック・グラファイト・ジャパン(以下、RGJ)は9月3日、長野県の「森林(もり)の里親促進事業」へ参画し、長野県大町市の長畑地区森づくり協議会(会長:菅沢和博氏)との間で里親契約を9月2日に締結したと発表した。
 今後、地域の人と協働し、地域と同社が保有する森林においての散策歩道づくりや植栽、下刈り、除伐などをはじめとする森林保全・整備活動を継続的に行っていく。
 RGJ大町事業所は、長野県北西部の自然豊かな大町市に位置し、旧昭和電工時代の1934年(昭和9年)に日本で初めてアルミニウムの工業的生産に成功した。現在は、電気製鋼炉で使用される黒鉛電極を主力製品とし、世界トップクラスの市場シェアを誇っている。
 大町事業所は、青木、常盤、広津の3つの水力発電所と、36kmに及ぶ導水路を保有し、自社で管理・運営している。この導水路は地域の自然を活かした水利システムの重要な一部であり、発電用水としてだけでなく、農業用水、生活用水として地域に供給されている。また、この水利システムは、大町市が進める「SDGs未来都市計画」の基盤としても紹介されており、その管理・運営を通じて長年にわたり地域社会に貢献している。
 さらに、北アルプス森林組合、企業組合山仕事創造舎など地元企業との共創プロジェクトとして、24年度中に黒鉛電極生産ラインの熱源(蒸気)を従来の化石燃料ボイラーから、木質チップを使用するバイオマスボイラーとLNG(液化天然ガス)ボイラーに切り替える予定となっている。この新しいボイラーの稼働により、ボイラーによるCO2排出を約30%以上削減できる見込みである。また、これまで主に山林に放置・焼却処分されていた木材の枝葉などのバイオマス資源を燃料として活用することで、地域資源を有効活用し、循環型社会の実現を目指す。
 同社グループは、サステナビリティを経営の根幹に位置付けており、環境保全や地域社会への貢献を重要な使命と考えている。今回の「森林の里親促進事業」への参画を通じて、地域住民の皆さまとの絆をこれまで以上に深め、地元企業としての役割を果たすとともに、持続可能な社会の実現に向けて、積極的に取り組んでいく。

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