ピレリは9月10日、同社とボッシュが共同開発契約を締結したと発表した。タイヤに内蔵されたセンサーを活用し、ソフトウェアベースの新しいソリューションと運転機能を共同で開発することを目指す。これにより、ドライバーにとって、安全性、快適性、持続可能性の向上、およびドライビングダイナミクスの改善が期待できる。両社は長期にわたる協力のビジョンを共有しており、強化した車両ダイナミックコントローラーへの潜在的なインプットとして、強化したタイヤ信号コンピューティングロジックを共同で検討する。
同社の「Cyber Tyre」はデータを収集して車両に送信し、リアルタイムで処理するセンサーを内蔵したタイヤをベースにした世界初のシステムとなる。ボッシュは、ハイパーカーメーカーのパガーニアウトモビリとの最初の共同プロジェクトで同社タイヤに特化してESPアプリケーションをすでに開発している。
ボッシュは、テクノロジーとサービスの世界的なサプライヤーとして、システムレベルのハードウェアとソフトウェアの専門知識を開発協力に提供する。同社はMEMS (マイクロエレクトロメカニカルシステム)センサーテクノロジーのリーダーでもあり、「Bluetooth Low Energy」(BLE)規格を使用してタイヤ圧力センサーを開発および製造している。
この専門知識を同社のタイヤ内デバイステクノロジー(ハードウェアとソフトウェアの両方、アルゴリズム、タイヤモデリング)と統合することで、BLEを使用して非常に低い電力消費で、車両の電子制御システムにパラメータを提供するリアルタイムのタイヤデータを収集、処理、送信できるようになる。
両社は現在、タイヤ内アプリケーションにボッシュのMEMSテクノロジーを活用することを目指している。