ミシュランは9月11日(水)、京都と大阪の飲食店・レストランから、インスペクターが今すぐ紹介したい12軒の「セレクテッドレストラン」を先行公開した。店舗詳細は、ミシュランガイド公式ウェブサイト、および公式アプリにNewマークで掲載している。
また、10月17日(木)、「ミシュランガイドセレモニー東京2025」を開催すると発表。星やビブグルマンの可能性をもつセレクテッドレストランとして先行公開した飲食店・レストランの評価は、全掲載店同様に、同日デジタルでタイムリーに公開する。書籍は10月22日(火)発売。
京都のセレクテッドレストランは以下の6軒。
フランス料理の「山地陽介」(Yamaji Yosuke)は、フランス修業時代、世界中の料理人と交流を深めた。イカのカルボナーラはパリのシェフと共作した思い出。
天ぷらの「ぎをん 川柳」(Gion Senryu)は、季節の天ぷらと造りが供され、好みの天種を追加する流れ。天丼と天茶を少しずつという要望にも応える。
イタリア料理の「ジェルモーリオ」(Germoglio)は、ピエモンテ州で学んだことから北部の手法が得意。タヤリンやタリオリーニの手打ちパスタに経験を表す。
日本料理の「竹ざき」(Takezaki)は、こぢんまりとした空間だけに主人との距離が近い。調理から接客まで一人で実直に向き合っている。
蕎麦の「竹邑庵太郎敦盛」(Chikuyuan Taro no Atsumori)は、茹でたてを熱いまま盛る「あつもりそば」が名物。殻ごと挽いた蕎麦は褐色を帯び玄妙な味わい。
日本料理の「間」(Kan)は、料理と客の間を取り持つ料理人でありたいと願う。品書きの初めは果物の白和えと決めている。
大阪のセレクテッドレストランは以下の6軒。
イタリア料理の「プレスト」(PRESTAU)は「人の琴線に触れるレストラン」を掲げ、心を揺さぶる料理を目指す。食材の長所を引き出すことが最優先。
フランス料理の「ゲンソ」(genso)は、メニューには古代の元素記号を使っている。野菜は土、スープは水、一品ごとに四元素と結びつけて料理を発想する。
日本料理の「片町 川口」(Katamachi Kawaguchi)は、心掛けるのは食べ疲れない料理。椀物のだしに使う昆布は利尻を選び、淡い味わいでほっとさせる。
現代風料理の「かま叶」(Kamado)は、店名を象徴するかのように、かまどの炊きたてご飯からコースが始まる。原始の火入れで現代の味を生む。
天ぷらの「ぬまた 双」(Numata Sou)は、衣の量や濃度、油の温度を操り、魚介と野菜を交互に揚げる。素材の持つ甘みや苦みで抑揚をつける天ぷら。
日本料理の「庖山」(Hozan)は、海鮮料理屋の経験から魚の扱いを熟知する主人。新鮮さと熟成した魚を使い分け、味の奥深さを伝える。