ハイケムが販売代理店契約を締結 EEP製造のPrechem社と

2024年09月17日

ゴムタイムス社

 ハイケムは9月13日、同社と深圳市普利凯精细化工 Shenzhen Prechem New Materials(Prechem)が、高機能溶剤EEP(3ーエトキシプロピオン酸エチル)の日本市場における販売代理店契約を締結し、今秋より販売を開始すると発表した。
 自動車や工業用の溶剤として日本でも多く使用されているEEPは、沸点が高い点や溶解能力が高く揮発性が遅いため塗装しやすいなどの特⾧から、高機能溶剤として近年注目を集めている。また、原料の一部が植物由来のため、環境に優しい溶剤でもある。
 同社が販売代理店契約を締結したPrechem社は、中国の深圳市に本社を構える、特殊モノマーや機能性溶剤をグローバルに取り扱う化学メーカー。サプライヤー企業のCSR方針を評価する国際認定機関エコバディスのサステナビリティ評価で、シルバーの認定を獲得するなど、国際的にも高い信頼を獲得している。
 Prechem社は、現在EEPの製造について、中国国内に1年当たり1万tのプラントを稼働させており、日本や欧米などに製品を供給している。またEEPの原料であるアクリル酸エチルも自社で製造することで、原料から一貫した製造を実現。安定的な製品の供給体制を整備していることも強みの一つとなる。
 また、昨今の機能性の高い溶剤への需要の高まりから、2025年までに新たなプラントを中国国内に新設することを計画しており、このプラントが完成すれば生産能力は1年当たり2・5万tとなり、Prechem社は世界最大のEEP供給メーカーとなる。
 Prechem社の生産能力増強により、これまで価格の問題で採用されなかった汎用的な溶剤としての用途はもちろん、フォトレジストのような高機能用途としての活用も期待できるようになる。
 同社は、日本と中国の架け橋として、価格競争力のある中国製品の提案に留まらず、信頼できるメーカーの選定と徹底した品質管理体制で、安心して中国製品を使用できる体制を構築してきた。機能化学品、汎用化学品はもちろん、昨今の半導体材料の不足や急速に発展する電池材料などの分野においても丁寧かつ迅速に対応しており、ユーザーのあらゆるニーズに対応する。

Prechem社の新しいプラント

Prechem社の新しいプラント

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