東洋紡保有の所有林が登録 生物多様性保全区域として国際データベースに

2024年09月17日

ゴムタイムス社

 東洋紡は9月13日、同社グループが宮崎県東諸県郡綾町(以下「綾町」)に保有する社有林「東洋紡 綾の森」が、このほど行政等による保護地域以外で民間の取り組み等により生物多様性保全が図られている区域(OECM)として国際データベース(WD-OECM)に登録されたことを発表した。

 「東洋紡 綾の森」は、同社が1971年より、化学繊維原料の自給を目的として保有を開始した約140ヘクタールの森林。2022年より実施している生態系調査の結果、環境省や宮崎県のレッドリストに掲載される希少な動植物やカシ類の巨木群などが生育・生息することを確認。同社グループは、2023年6月に地元自治体の綾町と包括連携協定を締結し、「東洋紡 綾の森」の生物多様性保全に向けた取り組みを共同で推進している。同年10月、こうした取り組みが評価され、環境省により「自然共生サイト」に認定されたことを受けて、このほどOECMとして、国連環境計画世界自然保護モニタリングセンター(UNEP-WCMC)などが運営する国際データベース(WD-OECM)に登録された。これにより、2030年までに地球の陸と海の各30%以上を保全しようとする国際目標「30by30目標」の達成に寄与する。

 企業理念『順理則裕』のもと、「人と地球に求められるソリューションを創造し続けるグループ」を「めざす姿」として掲げる同社は、今後も「東洋紡 綾の森」の持続可能な森林管理の推進を通じて、生物多様性の損失を食い止め、回復させる「ネイチャーポジティブ」に向けた活動に積極的に取り組むことで、長期ビジョン「サステナブル・ビジョン2030」において掲げる、「貢献により解決する社会課題」の一つ「良質な水域・大気・土壌&生物多様性」の実現に向けて一層努めていくとしている。

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