日本ゼオンが試験導入 出光カーボンオフセットfuel車両を

2024年09月20日

ゴムタイムス社

 日本ゼオンは9月19日、同社、ゼオンノース、及び出光興産が、ゼオンノース従業員の通勤用車両と社有車両に「出光カーボンオフセットfuel」を試験導入し、通勤用車両ならびに社有車両から発生するCO2排出量のオフセットを行う検証を10月1日から開始すると発表した。「出光カーボンオフセットfuel」の従業員通勤車両への導入は、日本初となる。
 出光興産は2023年7月から、燃料油の使用時に排出されるCO2をボランタリーカーボンクレジットでオフセット(相殺)し、脱炭素への取り組みを促進するカーボンクレジット付燃料「出光カーボンオフセットfuel」を販売している。燃料の使用量に応じたCO2オフセット量を明記した証明書を発行し、透明性を確保している。
 2024年10月1日より、同社のグループ企業であるゼオンノースは、従業員の通勤車両および社有車両に対して「出光カーボンオフセットfuel」の使用を試験的に開始する。同取り組みは、従業員の通勤ならびに社有車両での移動における環境負荷を大幅に軽減させることを目的としており、25t/月のCO2オフセット効果が見込まれる。
 対象車両の給油は出光興産系列のサービスステーション(SS)であるapollostation 高伏SSで実施し、給油量の管理は出光興産の公式アプリ「Drive On」で行う。「Drive On」の利用により、給油量を効率的に収集・管理し、CO2排出量へのオフセットを正確に行うことが可能となる。
 「出光カーボンオフセットfuel」はこれまで主に、燃料油を工場などで使用する需要家向けに出光興産が販売してきた商品で、従業員通勤車両への導入は初めてとなる。出光興産は、このトライアルを通じて、SSでの「出光カーボンオフセットfuel」の販売や、企業の従業員通勤車両や社有車両へのカーボンオフセット商品をコンセプトとして追加することの可否などを検証する。
 同社は、ゼオンノースの取り組みを通じて得られた知見をもとに、高岡工場において、従業員の通勤車両および社有車両におけるCO2排出のオフセットを目指し、同取り組みの導入を予定している。
 なお、富山県高岡市は、環境省が公募する「脱炭素先行地域」として2023年に選ばれている。 同社、ゼオンノース、出光興産は、同取り組みを通じて高岡市の脱炭素に貢献していく。

イメージ図

「出光カーボンオフセットfuel」導入のイメージ図

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