ダイセル、メカノクロスと共同研究　メカノケミカル有機合成技術で

　ダイセルは９月20日、メカノクロスが開発したメカノケミカル有機合成技術について、共同研究を開始したと発表した。メカノケミカル有機合成技術は、化学反応において、機械的刺激による攪拌で化学反応を起こすことができる革新的な技術である。有機溶媒に溶かして反応させる従来の有機合成技術ではできなかった難溶性化合物の合成や機能化が可能。大量の溶媒を必要としない利点からの環境にやさしいプロセスでのモノづくりを目指す。
　今回の共同研究では、主に同社の難溶性化合物を原料にした有機合成反応の可能性を検証し、量産化の検討を実施する。化学工業プロセスを抜本的に革新でき、メカノケミカル有機合成技術ならではの高付加価値製品を開発できる可能性が高いと考えており、同社にとって重要な共同研究と位置付けている。また、メカノクロスが開発したメカノケミカル有機合成技術の普及、社会実装は、生産性の高さや二酸化炭素排出削減がより一層進むものと認識しており、重要な協業である。高付加価値製品の開発、革新的な技術の社会実装に向けて、両社一丸となって取り組んでいく。

メカノケミカル合成の反応条件