ユニチカガラスビーズは10月4日、機械的強度に優れた中空ガラスビーズの開発に成功したことを発表した。この新しいガラスビーズは、樹脂成型体の新しいフィラー素材として、様々な産業分野での活用が期待されている。
今回開発されたガラスビーズ(特許出願済み)は、従来の中空ガラスビーズや中実ガラスビーズとは異なる新しい製法により、気泡を内包した中空ガラスビーズを実現した(特性:見かけ密度1・20~1・80g/cm3、メジアン径5~50μm)。この中空ガラスビーズは、従来の気泡を内包しない中実ガラスビーズに比べて、見かけ密度が約60%軽量化された。さらに殻が薄い市販の中空ガラスビーズと比べて、機械的強度に優れ一定荷重を加えても球形状を保つことが可能。また、気泡の内包による低誘電化が期待でき、電子部品や高周波回路において信号損失を低減できる可能性がある。
同社では、今回の開発品を通じて、強度向上や軽量化を実現する樹脂成型体向けや、高周波領域での性能が求められる電子材料製品や用途向けに、さらなる技術開発と市場開拓に注力していくとしている。