三菱ケミカルが生産能力増強 超純水製造用のイオン交換樹脂

2024年10月15日

ゴムタイムス社

 三菱ケミカルグループは10月10日、半導体の製造工程に使用される超純水製造用のイオン交換樹脂について、九州事業所・福岡地区の生産能力を増強することを決定したと発表した。2026年4月の稼働を目指す。
 イオン交換樹脂は、水からイオン状の不純物を選択的に除去・回収する機能を持ち、水処理分野で使用される合成樹脂である。同社グループのイオン交換樹脂は、豊富な品揃えから、軟水や純水などの工業用水の製造、医薬・食品の精製、半導体向け超純水の製造など幅広い用途で使用されている。
 近年の半導体市場の拡大に伴い、半導体の製造工程で使用される超純水製造用のイオン交換樹脂の需要も増加している。同社グループのイオン交換樹脂は、半導体の洗浄工程などよりクリーンさが求められる超純水の製造に適していることから、国内外の需要増に対応するため今回の増強を決定した。九州事業所・福岡地区の既存設備のうち、精製を行う再生系設備を増強し、2026年4月の稼働を目指す。
 同社グループの水処理における分離・精製事業は、長年にわたる経験と幅広いラインナップから多様なニーズに対応が可能であり、今後も高品質な特性を活かせる半導体やメディカル領域へ展開することで、継続的に事業を成長させていくとしている。

イオン交換樹脂

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