ブリヂストンが3商品で グッドデザイン賞を受賞

2024年10月18日

ゴムタイムス社

 ブリヂストンは10月16日、同社の乗用車用プレミアムブランド商品「REGNO GR-XⅢ」とゴム人工筋肉を用いた柔らかいロボット「Morph」、空気充填が要らない次世代タイヤ「AirFree」が、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2024年度グッドデザイン賞」を受賞したことを発表した。「AirFree」は、「私の選んだ一品」にも選出された。

 ブリヂストンにおいて、デザインは創業以来、コーポレートアイデンティ、ブリヂストンロゴ、Bマークの導入などを通じて、重要な役割を果たしてきた。2020年を初年度とする第三の創業においては、ビジョンとして掲げる「2050年 サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ」の実現に向けて、価値創造にフォーカスした経営・事業戦略と連動するデザイン表現をグローバルで追求し、ロジカル、デザイン、アートの3つの思考を行き来することでイノベーションを創出し、新たな社会価値・顧客価値の創造に取り組んでいる。

 乗用車用プレミアムブランド商品「REGNO GR-XⅢ」(レグノ ジーアール・クロススリー)は、静粛性、ハンドリング性にエッジを効かせることで、「静か、やわらか、安らか、気持ちよい、滑らか」という「REGNO史上かつてない空間品質」と「質の高い乗り味」を両立した新しい「REGNO FEELING」を、機能面と外観面から実現したタイヤ。機能面では、新たに商品設計基盤技術「ENLITEN」を適用し、「空間品質」「走行性能」「サステナビリティ」という性能を高レベルで実現している。外観面では、特徴的で流麗なパタンデザインに加え、微細加工技術「LUXBLACK」や分銅繋ぎ模様デザインにより「REGNO」の世界観を表現している。

 グッドデザイン賞事務局は評価点として、「レグノが一貫して追求してきた静粛性をさらに追求すべく、本品では単に音圧を減らすだけではなく、人間が気になりにくい音を実現するためのトレッドパターンを採用した。特筆すべきは見た目でも、静かさを期待させる表現となっていることで、タイヤのデザインにおける理想像のひとつと言える。サイドウォールのレタリングにも美への探求が感じられ、40年以上にわたりプレミアムなタイヤを送り続けてきた経験の重みが伝わってくる。」とコメントしている。

 ゴム人工筋肉を活用した柔らかいロボット「Morph」(モーフ)は、人とロボットの新しい関係性を築くために「ゆだね、ゆだねられる」という体験を提供するゴム人工筋肉を活用した柔らかいロボット。そのデザインは、「未来のソフトロボット」をイメージした。動物の呼吸や潮の満ち引きなど、センシングした生物の営みや自然の動きを反映したデータを柔らかいゴム人工筋肉にインストールしており、生物ともロボットとも異なる「Morph」ならではの息遣いを生み出す。

 グッドデザイン賞事務局は評価点として、「今までに見たことのない、挑戦的でユニークなジャンルのサービスである点が目を惹いた。既存のマッサージチェアなどのように、直接的な目的があるサービスとは異なるため、このサービスがどのようにビジネスとして展開されていくのかが興味深い。」とコメントしている。

 空気充填が要らない次世代タイヤ「AirFree」(エアフリー)は、空気の代わりに、リサイクル可能なスポークで荷重を支え、薄暗い時間帯においても視認性を最大化する青色を採用することで、安心・安全な移動、メンテナンスの効率化、資源生産性向上を体現するデザインになっている。最適な素材・形状を導出するべく、ブリヂストンのタイヤ技術の知見を活用しながら「AirFree」独自の設計システムを構築し、ユニークな樹脂スポーク形状が生まれた。また、「AirFree」に使用した青色は、「地域社会の安心安全な移動をエンパワーする(力を与える/支える)青」として「Empowering Blue」と定義した。高齢化や過疎化、労働力不足といった課題に直面する「地域社会のモビリティを支える」ことをミッションに、2026年の社会実装を目指して活動を推進している。

 グッドデザイン賞事務局は評価点として、「他社では研究開発段階のエアレスタイヤを、いち早く実装レベルまで仕上げた技術面への評価はもちろん、複雑な形状のスポークからは性能へのこだわりを感じるし、リサイクル可能な素材を使い、薄暮時の視認性を考えて青色とするなど、環境性能や安全性能に配慮した姿勢も素晴らしい。シビアな空気圧チェックから解放されることで、人とタイヤの付き合い方まで変えていく可能性のある、革新的なプロダクトである。」とコメントしている。

 私の選んだ一品選出コメントとして倉本 仁/プロダクトデザイナーは「当たり前を疑い、違った解決方法を研究・開発することで見えてくる新しい幸せ。デザインの真髄を感じる。」としている。

 ブリヂストンは、経営・事業戦略と連動したデザインの追求により、イノベーションを創出することで、企業コミットメント「Bridgestone E8 Commitment」に掲げる8つの価値を創出し、持続可能な社会を支えることにコミットしていく。

REGNO GR-XⅢ

REGNO GR-XⅢ

Morph

Morph

AirFree

AirFree

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