BASFは10月24日、Ultramid LowPCFとUltramid ZeroPCFという2つの新製品を、欧州のポリアミドバリューチェーンにおいて上市すると発表した。従来の製品と比較して、温室効果ガス(GHG)排出量を削減することが可能となる。同社は、Ultramid Bブランドと前駆体であるカプロラクタムをZeroPCFおよびLowPCF製品として、またUltramid CをLowPCFオプションとして提供する。
LowPCF製品の製造には、同社が関与している北海のホランセ・クスト・ザウト洋上風力発電所を初めとする再生可能エネルギーから得られた電力が使用されている。また、天然ガスの代わりに、認証を受けたバイオメタンを使用することで、低排出の蒸気が生成されるため、一般的な業界ベンチマークと比較して、原料採取から工場出荷まで「Cradle to gate」の製品のカーボンフットプリント(PCF)が最低30%削減される。
この製品カーボンフットプリント(PCF)の削減により、顧客は温室効果ガス(GHG)プロトコルに従って、スコープ3・1の排出量を削減することができる。製品カーボンフットプリント(PCF)をさらにネットゼロまで減らすため、同社はマスバランス・アプローチに従って再生可能な原料を使用している。生産プロセスの初期段階で、化石原料を同量の認証済みバイオメタンおよびバイオナフサに置き換え、その量をマスバランス・アプローチに従って販売製品に割り当てる。ZeroPCF製品は、国際持続可能性カーボン認証(ISCC)PLUSに従い、認証を受けている。
「当社はポリアミド6のバリューチェーンにおいて、LowPCFとZeroPCFの両オプションを提供する世界初の企業です。こうしたポートフォリオにより、私たちは業界の需要の高まりに応え、お客様のサステナビリティ目標の達成を支援します。」と、同社の欧州PA6販売部門責任者であるペドロ・セラは述べている。
Ultramid LowPCFとUltramid ZeroPCFがポリアミド製品ポートフォリオに追加されたことで、同社のモノマー事業本部は幅広いサステナブルソリューションを提供し、「サステナビリティロードマップ」に沿った目標を今後も追求していく。同事業本部のサステナブル製品は、2050年までにクライメート・ニュートラル(気候中立)とCO2排出量ネットゼロを達成するという同社の取り組みに欠かせない要素である。
同社は、プラスチック加工業界向けの国際展示会であるFakuma2024において、「Choose to reduce」アプローチに基づき、幅広いポリアミド製品ポートフォリオを顧客やパートナーに紹介した。Fukuma2024は、2024年10月15日から19日まで、ドイツのメッセフリードリヒスハーフェンで開催された。
2024年10月25日