東洋紡エムシーは10月24日、神戸市立王子動物園の「エゾヒグマ」を支援する「動物サポーター」に就任し、獣舎にプレートが掲示されたことを発表した。
同園の動物サポーターは、企業・団体や個人などから募った寄付金を、動物が使用する遊具・獣舎の整備、エサの購入などに活用する制度で、2005年に始まった。中でも法人サポーターは、支援する動物を選んでその獣舎付近にプレートを掲示することができ、同社は、同社の三次元網状繊維構造体「ブレスエアー」を用いたマットレスを使用するエゾヒグマを支援することになった。
2024年6月10日付の同社開示資料の通り、「ブレスエアー」を用いたマットレスは、褥瘡(じょくそう・床ずれ)が生じたオスのエゾヒグマ「ロクジ」が使用している。同園によると、ロクジは今では獣舎内のプールで水遊びをしたり、ボールで遊んだりしており、獣医師の加藤美津紀さんは「残る褥瘡も回復傾向にあり、以前より動きが良くなった」と話している。
同園では、足が弱ったオスのフサオマキザル、高齢のメスのツキノワグマも「ブレスエアー」を用いたマットレスを使用している。「ブレスエアー」はこれまでも、高齢者介護施設の介護マットに採用されていたが、最近では動物園の高齢動物等の使用例や問い合わせが増えている。
同社は「高機能素材で世界の課題を解決する」をビジョンに掲げており、今後も、動物たちが少しでも快適な生活を送れるように、高機能素材の提供に努めていくとしている。