UBE、収益確保困難と判断 マレーシアのBR拠点を解散

2024年10月25日

ゴムタイムス社

 UBEは10月25日、マレーシアでエラストマー事業を行う持分法適用関連会社「LOTTE UBE SYNTHETIC RUBBER (LUSR)の解散を決議したと発表した。
 同社は、海外におけるエラストマー事業(ブタジエンゴム)の拠点を確保するため、Honam Petrochemical Corporation(現LOTTE Chemical)などとの合弁により、2012年1月に持分法適用関連会社としてLUSRを設立し、2015年から商業生産を開始した(同社持分は2021年10月よりエラストマー事業を行う100%出資子会社UBEエラストマーに移管)。
 ブタジエンゴムの需要は堅調に拡大しているものの、近年は中国メーカーを中心に需要を上回る生産能力の増強が行われており、市況は低迷している。
 その中、安定生産体制の確立に手間取り、顧客が限られるLUSRは、スポット中心の販売とならざるを得なくなり、当初見込んでいた業績水準に達成することができず、今後も当初想定していた水準の収益を確保することは困難であると判断し、このたび解散を決議した。
 UBEグループは引き続き日本(UBEエラストマー)、タイ(THAI SYNTHETIC RUBBERS)及び中国(台橡宇部(南通)化学工業有限公司)の3拠点からブタジエンゴムの供給を継続し、顧客のニーズに応えていく。
 なお、同社はLUSRの解散決議に伴い約100億円(固定資産の減損損失など)の持分法投資損失を計上する見込みとしている。

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー