住友化学が共同検討開始 京葉エチレンの運営最適化へ

2024年10月30日

ゴムタイムス社

 住友化学は10月28日、丸善石油化学との合弁会社である京葉エチレンについて、同社の製品引取枠削減などを丸善石油化学に申し入れ、同社と共同で京葉エチレンの抜本的な運営最適化に向けた検討を開始したと発表した。
 同社は、内需の減少や輸入品の増加など厳しい事業環境におかれた国内石油化学事業の構造改革の一環として、2015年に自社として唯一のエチレン製造設備(千葉工場内)を停止するとともに、エチレンなど基礎原料の調達を京葉エチレンに一本化し、京葉エチレンの共同運営に取り組んできた。
 しかしながら、事業環境の先行きに関しては、中国における供給拡大の影響ならびに国内外の需要の低迷が当面続くと予想されていることなどを踏まえ、同社は京葉エチレンからの製品引取量の削減につき、丸善石油化学に申し入れた。今後、同社および丸善石油化学は、両社が運営する京葉エチレンにおいて、もう一段の抜本的見直しが必要との共通認識のもとで詳細検討を進めていく。
 同社は、現在、グローバルに存在感のある企業であり続けるための、抜本的構造改革に取り組んでおり、石油化学事業の再興は、最重要課題の一つとなる。社外との連携を含めた国内外での事業再編を進めるとともに、環境負荷低減技術による価値創造に舵(かじ)を切ることで、エッセンシャル&グリーンマテリアルズ部門の収益基盤の強化につなげていく。

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