スポーツ施設の建設を専門とする、日本体育施設(NTS)と、総合化学メーカーの三井化学は10月31日、5年の歳月をかけて開発し、2021年に実用化に成功した発がん性物質「MOCA」無配合のウレタン舗装材『レオタンαエンボスSF』に関して、その詳細を同日に同リリース及び日本体育施設公式HPと三井化学公式HPで発表した。同舗装材が導入された「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ2025」が2025年9月より開催されるにあたっての発表となる。
『レオタンαエンボスSF』は、独自の工法で凹凸を作り上げるローラーエンボス仕上げの舗装材。キック時のぐらつきやブレがないため走行感に優れ、好記録を狙える。また、表面の耐摩耗性や引裂き強度に優れているため、陸上スパイクでの利用はもちろん、スパイクを使用しない利用者が多い施設にも好適となる。
膀胱がんとの関連性が明らかにされている特定化学物質「MOCA」無配合のノンMOCA処方で、製造や施工に携わる人の健康を守る。
両者は、MOCAを含まない舗装材の研究を2017年より開始し、『レオタンαエンボスSF』を2021年に開発した。同舗装材は、特化則の対象にならないため、「特化則フリー」であり、シックハウス症候群の原因物質のひとつである「ホルムアルデヒド・VOCフリー」でもある。
『レオタンαエンボスSF』を導入した競技場は、メンテナンス費用低減と期間短縮が可能となる。使用による表面の摩耗やスパイク傷は、舗装材をすべて撤去、新設することなく、表面の切削オーバーレイ工法により、低コストかつ短期間でリニューアルすることができる。工事で利用できない期間が短くなることから、施設の有効活用にも寄与する。トップレベルの競技会に限らず、レクリエーションなど様々な用途での活用によって集客力も高められる。
『レオタンαエンボスSF』は、陸上競技場に限らず、公園のジョギング走路、学校グラウンド、多目的グラウンドなどにも使用可能となる。保育園・幼稚園の園庭、病院のリハビリテーションスペースなどでも環境対応型ウレタン舗装材を安心して導入することができる。
2024年11月05日