東洋紡エムシーは10月31日、同社とフランスベッドが、同社が製造販売する三次元網状繊維構造体「ブレスエアー」を用いた介護用マットレス「ツインウェーブ」を共同開発し、フランスベッドが11月15日より販売・レンタルを開始すると発表した。
介護用マットレス「ツインウェーブ」は、その中材に硬さの異なる同社の「ブレスエアー」を2層使用し、ハード面とソフト面の表裏リバーシブル仕様とすることで、ユーザーの好みや体形に合わせた寝心地を提案する。また、マットレスの端部は、「ブレスエアー」の繊維ループの密度を高めることで安定感を生み出し、ベッドの端に腰を下ろして座る姿勢(端座位)を取りやすく、手をついて立ち上がりやすい設計とした。加えて、水洗いが可能で乾燥性に優れるため、メンテナンスも容易となっている。
被介護者にとって、ベッドは寝具としてだけではなく、長期間過ごす生活の場でもある。同社とフランスベッドは、ユーザーの寝心地、立ち上がりやすさ、座りやすさ、介護者の負担軽減を追求し、双方が心地よく、長く使用できる製品を目指して、この「ツインウェーブ」を開発した。「ブレスエアー」本来の特長である優れた耐久性、抗菌性、通気性、高反発性(寝返りのしやすさ)、水切り性(水洗い後の乾燥のしやすさ)も有している。
「ブレスエアー」はこれまで、一般用・業務用・介護用寝具や新幹線をはじめとする鉄道車両の座席シート、防災寝袋など、幅広い用途に採用されてきた。最近では、動物園で飼育される高齢動物にも使用されている。
日本の総人口のうち65歳以上が占める割合は約3割に至るなど、高齢社会は急速に進展している。今後も同社はユーザーのニーズに即した製品の開発を通して、介護現場の課題解決に貢献していく。
2024年11月05日