住友ベークライトの25年3月期第2四半期決算の売上収益は1531億3400万円で前年同期比7・9%増、事業利益は158億2400万円で同23・7%増、営業利益は156億6100万円で同24・3%増、四半期利益は127億4100万円で同15・1%増となった。
セグメント別では、半導体関連材料の売上収益は461億3000万円で同11・8%増、事業利益は93億9800万円で同12・1%増。半導体封止用エポキシ樹脂成形材料は、ハイブリッド車、太陽光パネル用途など中国の旺盛な半導体需要が継続し、加えてAI関連用途の需要が拡大したことにより、売上収益が増加した。
感光性ウェハーコート用液状樹脂は、メモリ向けの需要が回復基調に入ったことに加え、パワー半導体などの非メモリ用途への新規採用が進み、売上収益が増加した。
半導体用ダイボンディングペーストは、台湾・東南アジアなどの情報通信機器、車載半導体向けの販売が低調だった一方、中国での新規拡販が進んだことにより、売上収益が増加した。半導体パッケージ基板材料「LαZ」シリーズはモバイル機器向けの販売が伸長し売上収益が増加した。
高機能プラスチックの売上収益は534億800万円で同9・5%増、事業利益は25億4100万円で同48・1%増となった。工業用フェノール樹脂およびフェノール樹脂成形材料は、電機部品用途では、中国、アジア地区の市場が在庫調整基調を脱したことで販売が堅調に推移し、自動車用途では、北米、中国では成形材料、欧州では摩擦材の販売が好調に推移したことにより売上収益が増加した。
銅張積層板は、車載・家電用途の需要低迷により売上収益が減少した。航空機内装部品は、世界的な航空需要の回復が継続していることや、欧州向けの販売が好調に推移したことにより、売上収益が増加した。
フェノール樹脂成形品は、中国での自動車用部品の販売が好調だったが、国内向けの需要が低調であったため売上収益は横ばいだった。
クオリティオブライフ関連製品の売上収益は532億3300万円で同3・3%増、事業利益は60億1700万円で同32・5%増。医療機器製品は、マイクロ能動カテーテルや血液関連製品の販売が増加したことで、売上収益が増加した。
バイオ関連製品は、国内向け診断薬の販売が減少したが、海外での販売は増加し、売上収益は前期並みだった。
ビニル樹脂シートおよび複合シートは、医薬品包装用途はジェネリック医薬品の在庫拡充を背景に好調が持続し食品包装用途はカット野菜向けが増加するなど堅調に推移し、産業用途は中国の半導体需要の回復に加え、ASEAN地域の販売が伸長したことで、売上収益が増加した。
ポリカーボネート樹脂板および塩化ビニル樹脂板は、車載向け光学シートが計画通り大きく伸長したことや、道路物件などの建材用途の平板・波板の販売が好調だったことで、売上収益が増加した。
防水関連製品は、住宅着工件数の減少に伴い量産住宅向けの需要が落ち込み、売上収益が減少した。
25年3月期の連結業績予想は、直近に公表されている業績予想からの修正は無く、売上収益は3090億円で前期比7・6%増、事業利益は300億円で同9・3%増、当期利益は240億円で同9・9%増を見込んでいる。