クラレがJHEPでAAA取得 倉敷事業所『小鳥の森』で

2024年11月07日

ゴムタイムス社

 クラレは11月1日、倉敷事業所(岡山県倉敷市玉島乙島、事業所長:小橋 俊文)内に整備された『小鳥の森』が、公益財団法人日本生態系協会が実施する、生物多様性の保全や回復に貢献する取り組みを評価するJHEP認証において、最高ランク(AAA)を取得したことを発表した。2024年10月31日には、同事業所にて認証式が行われた。

 JHEP(Japan Habitat Evaluation and Certification Program:ジェイヘップ)は、日本生態系協会が生物多様性の保全への貢献度を、客観的・定量的に評価、認証し、可視化できる国内唯一の認証制度。事業実施によって得られる「将来50年間の自然の価値」が「評価基準値」を上回る場合、生物多様性の向上に貢献する事業、あるいは生物多様性へ影響を与えない事業として認証する。認証要件を満たすことが確認された事業は、ランク付けが行われる。(将来見込型を除き、AAA、AA+、AA、A+、A、B+の6段階評価)

 評価された主なポイントとして、工業地帯で守られてきた緑地と、生態系ネットワークへの貢献が挙げられている。
 JHEP倉敷事業所(倉敷市玉島乙島)は江戸時代に埋め立て造成された水島臨海工業地帯に位置している。『小鳥の森』の整備時期(1964年~1966年と見られる)から現在までの間、事業所内の生産施設の改修や建て替えの中においても緑地を保全し続けている。対象地内には散策路と、同地に飛来する鳥類の解説板が設置されている。
 緑地の管理として、敷地東側の下草刈り、遊歩道にかかる樹木の剪定等の維持管理を実施しており、今後も継続される予定である。周辺に緑地が限られる工業地帯において、生きものの生息地や鳥類の渡りの中継地として機能しうる環境を確保してきた点が高く評価される。地域の自然との連続性を保つことで生態系ネットワークの一部となり、生物多様性保全に貢献する緑地を目指したものとなっている。

表彰式の様子(左:クラレ倉敷事業所長の小橋俊文、右:日本生態系協会理事の髙山光弘)

表彰式の様子(左:クラレ倉敷事業所長の小橋俊文、右:日本生態系協会理事の髙山光弘)

「小鳥の森」全景

「小鳥の森」全景

鳥類の解説ボード

鳥類の解説ボード

 

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