ハイケムは11月5日、10月29~31日まで幕張メッセで開催されたサステナブルマテリアル展(SUSMA)に出展したことを発表した。テーマを「サステナブル素材のセレクトショップ」とし、様々な部署が取り扱うサステナブルな素材を集結。展示会当日は、部署を横断した同社のサステナブルチームを結成し、皆でお揃いのオリジナルスポーツユニフォームを着て、ワンチームで展示会に臨んだ。
今回の展示会の注目ポイントについて、専務取締役・貿易本部長の林勁松本部長は「まず、バイオマスは化学品事業の中長期の発展に向けた製品として重点的に宣伝していきたい商品群です。また、生分解性材料についても、3年ほど前から取り組んできて、ようやくマーケットに受け入れられてきています。PLAやPHAにおいて様々な用途の製品が開発されてきているのも大きな進化です。特に、PHA製の紙コップのラミネートについては環境に優しい画期的な製品であり、私も大変注目しています。また、これまで植物由来、透明性、生分解性を併せ持つことが難しいとされるインフレフィルム分野で、PHAとPLAをブレンドしたことにより開発に成功しました。これらの製品についても積極的にお客様に宣伝していきたいです。」とコメントしている。
ひときわ来場者の注目を集めたのは「バイオマス」「リサイクル」コーナー。このコーナーには、ポリ乳酸(PLA)や海洋分解性を有するPHAなどの生分解性樹脂、エンジニアリング用途に使用できるバイオナイロンや、バイオマスのモノマーや溶剤、ポリオール、リサイクル樹脂を展示した。
「高機能素材」コーナーでは、9月に販売代理店契約を締結したPreChem(深圳市普利凯精细化工有限公司)の高機能溶剤EEP(3-エトキシプロピオン酸エチル)や、昨年販売代理店契約を締結したε-カプロラクトンなどを展示した。また、今回初出展となる、シアネートモノマーや自社製品の発泡マイクロカプセルも注目を集めた。
今回は、ペロブスカイト太陽電池やアルカリ水電解装置材料など、グリーンエネルギーを作るための重要な材料を紹介した。ペロブスカイト太陽電池の正孔輸送材料は、その純度の高さやコストメリットが出せる点が注目された。また、水電解装置材料については、世界で2社のみしか製造できない、Carbon Energyの第3世代膜である複合膜と電極を展示した。来場者からは「そんな分野にまでハイケムの取り扱う素材が入っているのですね」と関心を集めていた。