UBEは11月7日、25年3月期第2四半期決算発表会を開き、石川博隆取締役執行役員CFOが説明した。25年3月期第2四半期売上高は2430億3900万円で前年同期比11・4%増、営業利益は60億4900万円で同15・9%増、経常利益は18億9900万円で同83・2%減、中間純利益は3億1800万円で同96・5%減となった。
25年3月期第2四半期(4~9月)の売上高、営業利益は前年同期を上回る一方、経常利益と中間純利益は、マレーシアでエラストマー事業を行う持分法適用関連会社(LUSR)が解散を決議したことに伴い持分法投資損失を計上し、減益となった。
セグメント別では、コンポジット事業やファインケミカル事業、エラストマー事業が含まれる樹脂・化成品の売上高は1441億円で同18・9%増、セグメント損失は14億円(前年同期は24億円の損失)となった。同セグメントのうち、合成ゴム(BR、ポリブタジエン)のエラストマー事業は主原料ブタジエン価格の上昇により製品価格も上昇したことから増収となった。一方、利益についてはフォーミュラでの原料価格と製品価格の期ズレの影響があり減益となった。
24年度上半期のエラストマーの数量は「日本は前年同期比でやや増加、タイは減少となった」と(石川CFO)と説明した。24年度下半期は上半期と同様の流れが続くとみている。ただ、第4四半期に定修を計画しており、損益面では上半期と比べると下半期は落ち込むと予想している。
その他では、ナイロンポリマー事業は、海外で食品包装フィルム用途等の需要が回復したことにより販売数量が増加し、販売価格も上昇し増収となった。カプロラクタム・硫安事業は、海外で販売数量が増加し、また原料市況の上昇により販売価格も上昇し、増収となった。
機能品事業の売上高は317億円で同1・3%増、セグメント利益は50億円で同12・2%減となった。セラミックス、セパレータなどの販売が堅調に推移したが、ポリイミド事業などの影響により、全体では増収減益となった。
25年3月期連結業績予想は10月25日に数値を修正した。売上高は5100億円で前期比8・9%増、営業利益は270億円で同20・2%増、経常利益は370億円で同1・8%増、当期純利益は295億円で同1・8%増を見込んでいる。
2024年11月07日